――どうしてこんな事になってるんだろう。

 春日は、今日誕生日の大和の為にケーキを作っていた。
 大和が帰るのは夜の七時。十二時には講義が終わっていた春日はスーパーで材料を買い、帰路を急いだ。だが何度作っても成功しないスポンジに腹を立てソファで不貞寝をしていると、大和とイチャついている夢を見た。

 夢の中に居たのにむず痒い感覚がしたので目を覚ますと、春日の服が首元まで捲り上げられ素肌が晒されていた。それよりも先に視界に入ったのは真っ黒な頭。大和が春日の乳首を舐めていた。

「ななな何やってるの大和! 離れてよっ、ぁん……」
「いやだ。台所になんかケーキの残骸があったから、代わりに隆平をケーキにしようと思ってさ」

 残骸という言葉が胸に刺さる。大和が「代わりに隆平をケーキにしようと」と言ったがどういう事だと春日が考えていると、ふわっと甘い香りが漂ってきた。
 ビクビクと腰を跳ねさせながら、未だ舐め続けている大和を見ると口元が白いのに気付く。

「ね、大和、もしかしてそれっ、生クリーム……?」

 舌先でグリグリと押し潰され、嬌声が漏れる。大和が返答したのか聞こえない程大きい自分の声に耳を塞ぎたくなった。

「も、舐めんないで〜、っ」
「齧る度に腰ビクビクいくんだもん、可愛すぎてやめたくない」
「ひどいぃ……」

 胸の上からクリームが無くなれば、ボウルから掬い取り乳首に塗りつける。冷たいクリームと温かい大和の舌が交互に刺激し、春日を蕩けさせた。ボウルの中を盗み見ると残りはあと僅か。

(オレが寝てる間にどんだけ舐めてたんだよ〜、すっごい恥ずかしいんだけど……)

 大和の舌使いが巧みすぎて快楽に慣れることができない。大和がちゅ、とわざと音を立てて唇を離す。吸い付かれる感覚に頭の奥が痺れる。

「あ、これでラストだ」

 ラスト。苦しいほどの快楽が終わる安心と物足りなさが交わる。大和はラストと言うと、舌の動きをより一層しつこくした。
 口を吸い付けたまま舌をあらゆる方向へ動かし乳頭を弄ぶ。左の突起はクリームを塗ったまま指先でこねくり回された。

「あ、はぁっ、もう無理〜、んぅ」
「もうちょいもうちょい」

 大分前から自分の股間が熱を帯びているのに気付いた春日は、勃っているのを大和に勘付かれないために右足を立てて、大和に当たらないようにした。
 右の突起を舐め終えたのか頭が左に移動し舐めた。その一瞬にさえも嬌声を上げてしまった。

「いやぁ、隆平! おいしかったよ!」
「ほ、ほんと? うれしいよ〜。あ、お誕生日おめでとさ〜ん」
「ありがとさーん!」

 先程までの行為を忘れさせるほど緩い会話をする二人。乳首を曝しながら話す春日の姿はとても滑稽だった。


2013/01/10 春日の乳首に生クリームを塗って男主が舐める
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