「もう俺に
ずっとくっついてなくても
いいんだよガイ」


「お前は」
震える喉で無理矢理
平生の声を出す。

「俺が嫌々一緒に
いるとでも思っているのか?」
「それは…」


ルークが目を逸らして
ばつが悪そうに語尾を
濁らせた。

使用人という理性の
最後の砦を一瞬で破壊して
進撃してきた
ルークの言葉に、
俺は一瞬で混乱した。

「俺はお情けで一緒に
居てやるほど
優しい奴じゃない!」


なんなんだ、
俺は只好きだった。
だからそのまま終わって
いくんだと、
ご主人とその使用人が
幸せだと、
そう思っていたのに。

「…ガイ?」


不安げで弱々しい、
それでいてしっかり
俺を呼ぶもんだから、
俺はこんなに悶々と
考え続けるのが
馬鹿らしくなった。


「じゃあなんだよ、
俺の好きにしてもいいのか?」

思いがけず口角が
上がるのが分かった。


ルークを抱き寄せて
耳元で

ずっとこうしたかった

と呟いて
そのまま柔らかい唇を
ふさいでしまった。





もう
貴男に触れるのを
躊躇わない



ごめんな、でも
もう戻れない


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ずっと好きだったガイと
気づかなかったルーク、
どっちもそれでよくて、
それが悪かったんだと
考えては喜んでます(笑)

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