Thank you 4000hit!


よく晴れた夏のオフの日。清川にしては普段より落ち着いた色の私服。なんだか自分に合わせてくれたみたいで、背伸びをしたところがかわいい。ほんと。
車を降りて、隣を行く。
「ガミさんなに食べたいんすか?」
「清川の得意料理」
「…スパゲティでいいっすか?トマトソースの」
「おーいいね」
自動ドアが開いて、冷気が出てくる。清川がご飯を作ってくれるというから一緒にスーパーに来た。勿論俺がごり押ししたようなもので、でも了承してくれた時には抱きしめて怒られた。スーパーに来るのなんか久々な気がする。1人じゃ来ないしな。

「カゴ持とっか?」
「いいっすよ、あんまり買わないっすから」
そう言ってカゴを持って野菜コーナーに直進。きびきびと歩いていく清川は、さながら主婦なんて考えるのはまた怒られそうだ。
「ガミさんナス平気っすか?」
「うん好き」
旦那の好みと栄養バランスの考慮なんて、出来た奥さんだとか思い、そんな奥さんが欲しいという話を丹さんたちとしたのを思い出した。清川選ぶ野菜を珍しそうにのぞくと、横に若い夫婦が通りかかった。
(奥さん、か)
俺の隣の男は女には見えないけど、女より(比べられないけど)いい恋人だ。こいつなら結婚とか、世間の幸せから外れていたとしても何も疑問にならない。
(幸せって何だろう)
清川の隣にいると幸せとか、そんな話がよくわからなくなってくる。昔の俺は合コンとか誘われては行って、サッカー選手だってのに随分と褒められないような人間だった。それも多分いい女と結婚するのが幸せだと思っていたからなのかもしれない。でもいまは、そんな気持ちなんか微塵もなくて、じゃあ幸せって何かと言われたら、幸せは自己満足の言い換えじゃないのかって言いたい。だったら俺の満足って。


パスタにトマトソース、ナスに挽き肉。ついでに粉チーズとタバスコとオリーブオイル。俺がないというものは、清川が今後も使うからと言って買った。これからの未来を約束するような言葉に、不意打ちをやられた。無意識なんだから、ほんとに大したもんだよ清川は。

後部座席に荷物を置いて、運転席に座って清川を見やる。なんだか意識してしまって、妙に顔が綻んで。
「…なんすか?にやにやして」
「いやー…嫁っぽいと思って?」
「はあ?!」
「あー幸せ」
横目でちらりと清川を見ると戸惑って赤くなってて、やたらかわいくて、満足してシートベルトをしめる。駐車場を出るために、アクセルをゆっくり踏んだ。







ご一緒に!




----------------

4000hitキリリク「ガミキヨでお買い物」で書かせて頂きました^^
お買い物→かごを持つ清川しか思い浮かばない→inスーパー
あれおかしいな←
自炊男子いいですよね…あれ



リクしていただいた方だけ
フリーですのでお持ち帰りください〜^^
希望に添えてなかったら書き直しますので言ってください;;

第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -