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 ひたすら暑い。暑いこの東京のコンクリートジャングルを抜けられず、なにもする事もなく、クーラーも付けずに、扇風機のみを回す。
「あ゛ーう゛ー」
「ちょ、なにやってんすかガミさん」
からり、とペアのグラスの中で氷が鳴る音がした。




「麦茶いいよねー、最近全然飲んでなかった」
「俺年中飲んでるっすよ」
「まじ?」
「とりあえず2リットル冷蔵庫に入れときますから。あとはパック置いとくっすから、自分で作ってくださいよ?」
「ん…」
2人並んで扇風機の横、床に座り込んだ。案外、フローリングの冷たさが心地いいのだ。
麦茶は夏の風物詩だと思う。氷を入れて、ガンガンに冷やして、一気に飲んで。
飲みきったグラスに残った氷の冷たさの恩恵を受けたくて口にいれた。結露してびしょびしょになったグラス。テーブルはそのお陰で濡れていた。
ちらりと横を見ると、暑いと前(横?)髪を後ろへ束ねた清川の、普段と違う髪型。首筋の流れた汗。妙に夏を感じた。
「あ、やばい」
「なんすか?」
「いいこと思い付いたから
ちゅーしよ?」
「意味分かんないんすけど」
まあまあ、と笑ってグラスに残った氷を口に入れて噛み砕く。ちょっと残ってる間に清川に唇を寄せた。重ねた唇に清川が驚いた隙に、口の中の氷と一緒に舌を入れた。
氷の冷たさと清川の舌が気持ち良くて、いつまでもこうしていたいような。首の後ろに回された腕も、漏れる声も、暑さで頭がおかしくなった俺には、とてつもない刺激。
唇を離して溢れた唾液を舐めて、にやり、と笑う。
「あーやべ…めっちゃ気持ちよくない?」
「っ、なんすかいきなり」
「もっかいする?」

扇風機の風を最大にして、首も振らせて、氷を口に含んだら、もう最高の避暑地だった。



summer greeting !


(君といれば最高の夏)
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