俺が泣かせた訳じゃない、はずだ。代表召集から帰ってきて、久々(とも言えない短い期間だが)に会った恋人に酷いことを言った訳じゃないし、手をあげるようなこともしていない。なぜ今椿が泣いているのか、頭をフル回転させても到底理解できそうになかった。
「おい、なんで」
「う、…ごめ、なさ」
泣くんだ、と訪ねる前にず、と鼻をすすって謝って、でもまだ涙を止められずに下を向く椿。こわれそうな、そんな印象の椿を抱きしめれば、しゃくりあげるように泣いて腕の中でひくひくと肩を震わせて泣く。
「どうしたんだよ、お前」
びくん、と大きく体をびくつかせて、ひく、と泣き声が止まる。
「別に怒ってねぇけど、言わなきゃわかんねぇだろ」
ぽんぽんと背中を叩き続ける。段々と落ち着いた椿は
「…安心したんっす、それでっ」
「安心って…」
「ザキさん代表で行っちゃって…寂しかったから…」
久々に会えた安心から寂しさが爆発してしまって泣いた。良くありそうな話じゃないか。よくありそうだけど。
「お前…」
寂しいなんて、もう。生殺しかお前は。
「俺もお前に会いたかったよ」
悲しい訳で泣いていないことに少し安心して、少し腕を緩めると椿は顔を胸元に押し付けて抱きしめ返される。
「ザキさ…」
「だから泣くなよ、嬉しかったら笑うのが普通だろ。帰ってきていきなり泣き顔は嬉しくねぇだろ?」
と柄にもなく笑顔を見せて椿の顔を上げて目元を拭ってやると、少し戸惑いながらも笑ってみせた。




涙はこれでさようなら


(まぁ泣きたいなら思いっきり泣かしてやってもいいけど夜に)
(!!?)



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椿が乙女になってる…!
自分の中では清川が
一番乙女なんですけど、
椿はどっちにしろ
赤崎が常にむらむらする
結果になります
若いって素晴らしい\(^o^)/

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