*ちょっと情事後表現あります











 ザキさんの腕の中で目を覚ますと、起こさないように起き上がって、ザキさんの家に置いてある部屋着と下着を身につけてから、散乱した服を拾って洗濯機に入れる。テレビをつけると朝のニュース番組では女子アナが天気予報を告げていた。
「東京では桜が満開ですのでいいお花見日和になりそうです」
「つばき…?」
「あ、おはようございますザキさん」
「ん…はよ」
もぞもぞとベッドから出て服を取りにいったのだろう。昨日の服は洗濯機の中だと伝えるとわかったと気のない返事が聞こえた。テレビを見ていると隣に服を着てきたザキさんが座った。昨日のことを思い出して、この人はこんなに男らしいというか、野性的な人だったかと思ったのだ。ザキさんは事をするにもどことなく理性的だった。でも昨日のザキさんは欲に従順だった。なにかあったのだろうか。彼の理性を砕くようなことが。
「椿今日予定は?」
「いや…特に」
「じゃあ俺に付き合え」
「…?うす」





 財布と携帯だけジーンズの後ろポケットに押し込んでザキさんの家を出た。こんなにラフな状態で出かける場所が思いつかなくてそわそわする。いつものコンビニの前を通ってずんずんとザキさんは進んでいく。同じくらいの身長だから距離が離れることはないが、それでも三歩下がってついて行った。
「こっち」
「河原っすか?」
そうだよ、と手を掴まれて引っ張られながら進んだ先はピンクの花、花、花。
「うわぁ…」
「ここはお前が連れてきた人第一号だな」
「え?」
「桜。満開だってニュースでいってたろ。ここ、子供の頃にきたことあって、それから忘れてたんだけど」
お前の顔見てたら思い出した、と座り込む。横に座ると頬を撫でられた。
「昨日は乱暴にしてごめんな」
「…そんなこと」
「なんだか嫌だったんだよあの記者が書く記事」
「え?」
「記事もあの人も別に嫌いじゃないし。でもあの人が知っていることを俺が知らないとかどうなんだってな。」
独占欲、名前をつけるとそういう欲だ。その欲を俺に向ける理性のない瞳。昨日みた消えてくれない光。
「ザキさん好きっす」
「ああ俺も」
花びらが散ったのと同じくらいにザキさんの手が伸びてきていつの間にかキスしていた。たまにはそうやって余裕なく襲われるのも悪くないかもしれない。







また好きになった





「まぁここ見せるのも後にも先にもおまえしかいないよ」
「?」
(好きになんのはお前だけだよ)


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まさかの藤沢さんに
妬くザッキー\(^o^)/
書きたいものを書いていたら
ごちゃごちゃになりましたw
書きたかったもの
●ナチュラルに泊まる椿
●荒々しい赤崎
●妬く赤崎
●桜を二人で見に行く


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テーマ「人外ファンタジー」
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