男だもの!の続き※ガミキヨ












 暑さに気を取られた。なんだかじりじりと肌がしっかり焼ける気がして、黒くなったら金髪可笑しいかなぁとぼんやり思った。
「きーよっ」
「うわぁ!」
頬にひやっとした感覚があってびっくりして声をあげると、してやったり、という顔をしたガミさんが俺の顔にアイスをあてていた。冷たい。
「はいこれ清川の」
「あ、ありがとうございます」
ガミさんが持ってきてくれた後藤さん奢りのアイスを受け取った。大方達海監督の我が儘を後藤さんが聞いたんじゃないかと俺は思う。
「清川ー」
「なんすか?」
「溶けるから早く食おう」
「?はい」
いつものマイペースで歩くガミさんの後ろをついていく。芝生の上に垂らさないように、とまだ袋に入ったアイスをなるべく溶かさないよう早く歩いた。


「清川のは桃味」
「…はぁ」
「おれ清川って桃のイメージ」
「そっすか?」
「うん、なんかねー」
嬉しくないイメージだ、と思いながら一口かじる。男として、可愛らしい(だろう)果物のイメージを持たれてもなにか得をするだろうか。
(いやいや嬉しくはないだろ…!)
「清川はねー始めは固いけど時期が来ると柔らかくなるから」
「はあ?」
「初めはちょっと緊張とかで固いけど、慣れると人当たりが柔らかくなる」
当たり?と笑うこの人は、俺の性格をずばりと言い当てて、にこにこ笑ってアイスを口に入れて。俺も苦し紛れに目を反らせながら口にアイスを突っ込んだ。甘ったるい味が冷えても良いはずの顔を冷やすことはなくて、棒からアイスがすべて消えたころには、さらに火照る。
「だからそろそろ俺に甘えてくれても良いと思うんだよねー。好き同士なのに、頼られないって寂しいな。」
「ガミさ…」
そうか。そうだよな。俺はこんなに強がってなくたって、弱み見せても優しく包んでくれる、包容力のある人とお付き合いしているんだから、俺も少しは頼って…
「あ、あの…」
「やっぱこの年だと一人寝も寂しいしねー」


「やっぱそういうことか!ふざけないでくださいっ!」
「あ、怒っちゃった?そういう顔もかわいー」
「うるさいっす!」
顔を真っ赤にして怒って、これもあの人に乗せられているのかと思ったら、なんだかよくわからなくてそのままガミさんが伸ばす腕を甘んじて受け入れて、あまったるい口同士をくっつけた。





熟れた頃にいただきます

(そろそろ食べ頃ですよ、)





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ガミさんが私の中でもの凄いタラシというかんじなのが全国のガミさんスキーさんに謝りたい一心です。でもそれでこそガミさんな気がします。ごめんなさい。
なんかぽろぽろと愛を垂れ流しにするイメージがあります
なんだそれ

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