※現パロ
新大学生ガイ×新高校生短髪ルーク
原作は4つ違いですが3つ違い設定で。
ご近所住み。













ガイが引っ越すと聞いた日は俺は受験の結果発表の日で、俺は自分の家からもガイの家からも近いガイのいた高校へ合格した。引っ越しは3月中に済ませてしまうというからあと10日ぐらい。心の準備もできないでいた。ガイにメールしたら、「お前の勉強に支障が出たらいけないと思ったから合格発表後に言おうと思ってた。お前に一番にいえなくてごめん。合格おめでとう」
と返ってきた。あいつだって、必死で大学にはいるために勉強してたのに、俺に気を使って。メールをスクロールすると最後にご丁寧に愛の言葉がぽつんとかかれていた。あ、遠距離恋愛になるんだ、と思った。ぽろ、と心の奥から何か零れた。離れるのが怖かった。いや違う。離れてもつなぎ止める自信がないんだ。






「引っ越しの荷造りを手伝いたい」とメールをしたらおいで、と短いメールが帰ってきたから、部屋着のまま向かい側の家に走った。家には一人分が詰められるくらいのダンボールが積まれていて無性に蹴り飛ばしたくなった。通い慣れたガイの部屋へ入ると待ってたよ、といつもと何も変わらない笑顔が待っていて、別れを痛感した。離れられないよ、この笑顔から。
「…荷造りにきたんだけど」
「うん」
「…会いに来たんだけどっ」
「うん」
「やだ、やだよガイっ…」
わかっていたんだ。この近くにはガイの目指すようないい大学は無くて、いつかは俺たちは別々の天気予報の違うような土地に住むことを。だけど、それを認めたくなかった。ガイが俺の横から消えてしまう。そう思ったら大量の雫が目から落ちた。ガイが抱き寄せてくれるんだけどガイの肩が俺の涙で濡れてなんだかむなしかった。
「週末には顔見に来るように出来るといいと思ってるんだ。あと夏休みとかにはまたこの家にいるし。お正月も一緒にいるよ」
だから、置いていく俺を許してほしいなんて勝手か?と笑う。そうやって眉毛を下げて笑うの、駄目なんだ。好きすぎて、駄目だ。
「離れたらガイが俺好きじゃなくなっちゃう」
「信用ないなぁ」
ずっと大好きだよ、なんて。
「そうだルーク、この庭の桜、お前のもんにしよう」
「…は?」
「見て毎日思い出して。毎朝お前が遅刻しないように電話するよ。夜もメールするよおやすみって。だから、忘れないで。」
不安なのは俺も同じだよ。お前から目を離すのが怖い、って頼りなく笑うから、なんだ同じかってちょっと嬉しくて、また好きになった。




綺麗な花




(おはよう)
(おやすみ)
(大好きだよ)



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