俺はお前を救えない。否、救う前に、お前は俺が救いの手を差し伸べる前に、それを待たない奴だった。俺がどんなに努力したって、お前は俺のその気持ちを解してそれを待たない。確信犯ってたちが悪いな。お前はいつもそうだ、俺をお前を助けるヒーローにしない気なんだ。証明させてくれよルーク。俺がヒーローになれるってことを。





 ガイには俺を救えない。いや違う。俺は救って欲しくない。俺はお前が助けてくれるのを知っているからその手を待たなかった。解っていた。俺の決断はガイだけは幸せにならない。俺が居ないことでガイが悲しむことなんかすぐ想像がついた。ガイがいつも俺に愛を囁いたりするからだ。ガイの熱を知ってしまったからだ。ガイが笑う理由を知ってしまったからだ。でもわかってほしかった。俺たちは違う人間なんだ。だから愛し合えたことを知ってほしかった。同じ時間を過ごしたことは消えたとしても忘れない。でも、ガイ、お前は俺と違う人間なんだ。俺の心臓が止まっても、ガイの心臓は同じように鼓動を刻んでいくんだ。ああ、でもガイが俺の事を助けてくれるようにしてくれてるのは知ってるんだ。いいかな。ガイが俺だけのヒーローだって、自惚れたい。





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HERO.
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