「ドリンク置いて行きまーす…」
「ああ」



おかしい



「あー彩音のドリンク飲みてー」



こんなはずじゃなかったのに


わたしが部活を辞めるはずが彩音ちゃんがいなくなり結局わたし一人でやってるんですけど。

おかしくない?
やめていい?



「む、タオルが…」
「すいません、今持ってきます!」
「たるんどるぞ!」



「遅れてすみませんでした」
「いや、すまないな」
「のうマネージャー、丸井が怪我しちまったんじゃが」
「わかりました」



なんか忙しいし。
彩音ちゃんにドリンクとか任せてたからかな。
…でも仕事自体はスムーズに進んでるけど。



前は一人でやってたから苦ではないといえばそうだけど。
とにかく彩音ちゃん戻ってきて。


そんな願いを毎日寝る前にするようになって数日













「転入してきた真北逸月です。テニス部のマネージャーしたいと思っています。よろしく」



天の救けきたーーー!!
黒髪ロングのモデル体系美人が転入してきました。
テニス部!?
いいねいいね!
入るべきだと思うよ!



「逸月!入ってくれる気になったのか!?」
「ええ、赤也たちがそこまで言うなら、って」
「へへっやりい!」



なんと、切原くんとすでにお友達のようだ。
これはなかなかの有望株がきたんじゃない?


わざわざわたしから話しかける事もないかな、と休み時間には話しかけなかったけど、さすがに放課後はこれから一緒にマネージャーやるかもしれないんだし話しかけてみようかな、と一歩を踏み出した時。



「迎えにきたよ、逸月」
「…あら、幸村先輩」
「逸月ー!テニス部入ってくれるんだろい!?早くいこーぜ!」
「ほら、荷物貸しんしゃい」



ぞろぞろと入ってくるテニス部レギュラーの方々。
転入初日にもかかわらずとても親密そう。





「(これは…)」



本当に神はわたしを助けてくれるのかも!?




「伊織くん!もしかしたら良い事があるかも!…と、」



from:伊織くん
ーーーーー−ーー
悠の好きなもの作って待ってる




伊織くんさすが!



← |


- ナノ -