「嫌じゃないの?」

よく聞かれる質問。
嫌じゃないわけじゃないけど、別に気にしてないよ。
これは本当。












「手塚くん!」
「マネージャーか。どうした」
「この前の練習試合のデータなんだけどね…」



そういって一つの紙を二人で見る。
当然顔は近くなっていて。
それだけじゃない。
朝も、休み時間も、昼休みも、放課後も部活の事で話しているんだ。
いや、本当に気にしてないんだけどね!

だって…








あの頃はわたしはテニス部に知り合いなんて手塚くらいしかいなくて、ずっと校門で待ってるしかなかった。
レギュラーの皆で帰って来る日も多いけど、部長とマネージャーで話すことがあるのか、二人だけ遅く出てくる日もあった。
でも、関東大会が始まる直前くらいの時期、部室から出てきた手塚がわたしを指差すなりマネージャーがわたしのところに走ってきて



「そ、そそそ相談に乗ってくれないかな!?」



と言って(叫んで)きたのだ。
内容は、不二くんが好きだ、ということで…。
そこから彼女にたいする不安は無くなった。
ちなみに関東の立海戦の後、めでたくその恋は実っている。


まあ、それで…
手塚とマネージャーが遅いときは不二くんがわざわざ校門で一緒に待ってくれるようになったわけで。
部活中の手塚の話とかしてくれるんだ。
(一回部室に入っていこうか、と誘われたがわたしは部外者なので丁重にお断りしておいた。)

部室から出てきた二人は、本当に面白い。
毎回のようにマネージャーは不二くんに頭を撫でられて顔を赤くしているし、手塚は最初、何故か不二くんを睨んでいた。



「…」
「フフ何にもしてないよ」
「…そうか」

「?」
「?」



それでその後は待たせて悪かった、とわたしの頭を軽く叩いて、手を繋いでくれるんだ。





というわけで…
浮気の心配はないのです。
いやあ、本当に自分でも信じられないくらいラブラブっすよー!
今もニヤニヤしながら手塚見てたら微笑みかえしてくれたし。


っつーわけで、リア充代表苗字なまえっしたー!




20121104




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