全然理解できないのでいろいろ捏造!
いつも真っ黒な服を着てる、物静かで優しい君は内気で同級生に馴染めなかったわたしの隣にいてくれた。
彼が話せない理由は知らなかったけど、気にならなかった。
喋るのが遅い私を彼はずっと微笑んで待っていてくれたし、彼が何かを伝えるために紙にペンを走らせるのを待ってるのも苦じゃなかった。
決心したような、それ意外に考えられないんだ、というような顔で資料館の管理人を継ぐ、と伝えてくれた時もなんとなくわかっていたから応援した。
「そっか、孝くんは資料館好きだもんね」
『なまえはどうするの?』
「私も、村に残るよ」
『そっか』
「…遊びに行ったら迷惑?」
『ううん、いつでも来て。なまえなら大歓迎』
ありがとう、と言うと目を細めて笑ってくれる。
大学に入っても、何も変わることがない、そう思ってた。
しぃちゃんがいなくなった後に村に越してきた女の子と須賀くんのはなし。
須賀くんはしぃちゃんが自分といてくれたように、一人でいるヒロインをほっとけなくて一緒にいるようになる。
一緒にいる時間はヒロインと須賀くんの方が長いけど、やっぱり須賀くんの行動基準はもちろんしぃちゃん。
でも始めて納得のいく出来になった夜光石はヒロインにあげてる。
ここからはゲーム通り。
佐久間ちゃんがいなくなって探しに行く、と聞かないしぃちゃんといつになく強く出る須賀くんに何かあるんだ、と察するヒロイン。
「じゃ、じゃあわたしも…」
『なまえはだめ』
「な、なんで…」
『お願い』
「でも…」
『言うこと聞いて、ここにいて』
「孝くん…!」
せめて、と須賀くんがくれた石を渡すヒロイン。
須賀くんはヒロインを危険に晒したくない、でもヒロインからしたら頼りにされてなくてショック。
しぃちゃんが持ってた石が全部割れて、しぃちゃんを守りたい須賀くんはヒロインに貰った石を迷いなくしぃちゃんに渡す。
なんだなんだでそれがしぃちゃんを守ってくれるわけで。
一人で資料館でずっと待ってるヒロイン。
無事なのかな。怪我してないかな。佐久間ちゃんと望月巡査は帰ってきた。シオリちゃんは?
孝くんは?
いつも心の支えにしてた夜光石は手元にない。
それがどうしようもなくさみしくて。
ずっと待ってた、扉の開く音。
やっと帰ってきた愛しい人に貰った大切な大切な宝物は
彼の隣で柔らかく笑う彼女の首元で見たことがない位輝いていました。
「…そっか、そんな事があったんですね」
「はい、でももう全部無事終わりました」
「それは、本当に、よかったです。…怪我は?」
「あ!大丈夫です!」
「シオリちゃんも無事で、孝くんも皆も無事で、それなら私は何も言いません」
「なまえちゃん…!」
ずっと知らなかったことりおばけについて聞いてびっくり。
ヒロインこの村に住んでるけどほぼ無知。
やたら森に近づくなとは言われてたけどそういうわけかー、と思う位。
つまりこの件に何の関係もない。
からのラストシーン。
正直あの二人にはくっついてほしいですよね。
でもまあここは。
話し始めた直後くらいに空気読んで外に行くヒロイン。
このまま直接家に帰ろうかな、なんていつもよりゆっくり歩く道。
田舎だからこそ、空が綺麗で、星もきらきらしてて、凄く静かで。
これから、どうなるんだろうと不意に不安になった。
喋れるようになった須賀くんが資料館の管理人でいる理由はなくなったらしくて、それもこれも全てしぃちゃんのおかげで。
私は、何も知らずに何にも関わらずにいただけだった。
っていう。
ここから一人で完結して須賀くんとの繋がりを絶っちゃったりして。
とか思ったけど、こっちがアクションを起こさないと須賀くんはそんなに動きてくれないんですね。
困った困った。