(1/10)page不機嫌になる私
「いいなぁ」
「?なにが?」
「…私、男の子に生まれてきたかったな」
「何だよ、急に…?」
「だって…男の子だったら、弥彦君や由太郎君と一緒に戦えるもの
もっと強い男の子に生まれたかったわ」
「・・・・」
「私みたいな泣き虫だったら、足手まといになるだけだし…」
「んなことねぇよ
強い男ならいいってもんじゃねーし」
「弥彦君…」
「お前だから…っていうかお前にしかできないことだってあると思うぜ?」
「私に…しかできない…こと…?」
「ああ
少なくとも俺はお前が女で良かったって思ってるし」
「…!弥彦君…!」
「やっと笑ったな
じゃあ、行ってくる!」
「うん!」
不機嫌になる私
(わたしじゃなきゃダメなこと、見つけて追いかけるから、その日まで待ってて)
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