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二人の日常





「…あ、」

昼休み、山田に呼び出された帰り、大河は前方に見知った姿を見つけた。

(また1人で…)

「マネージャー」

「え、あ、清水君…」

「…何ソレ」

「これ?先生に頼まれたプリントとか」

笑顔でそういう綾音は細く白い腕で、たくさんのプリントやノートをもっていた。

「マネージャー、今日日直だったっけ?」

それを聞いた綾音は一瞬キョトンとして

「…うん、そうだよ」

と答えた。

「清水君は…山田先生に呼び出されてたの?」

「うん」

そう答えると同時に、大河は綾音の手からプリントを3分の2ほど取り上げた。


「…ありがと」

「いいよ、別に」

顔を照れて背ける大河に、綾音は微笑んだ。








「でもさ、」

「え?」

「日直って二人のはずじゃん?誰だよ、もう一人?アンタ一人に任せるなんて、冷てー奴だな」

その大河の言葉に、綾音はクスクス笑った。

「なっ、なんだよ」

「ふふ、いいの。その冷たい誰かさんは、野球部の事で頭がいっぱいで、日直なんて忘れていたみたいだから」













「・・・あ」





END