お宝箱 | ナノ
束縛系彼氏

食いどこ/※下ネタ有り
gingerさんとわんさんから、一周年祝いで頂きました!


今日はひどい天気で、常連しかいない店内はそれでも賑わっていた。

「ねぇねぇ、イゾウさん。カナちゃんはどこが一番感じるの?」

座敷ではイゾウが女子達と飲んでいた。
というより、絡まれていた。

「イゾウさん、ダメです!!」

わんが質問して、カナが阻止する。
そのやりとりを面白そうにイゾウが見ている。

何度も似たようなやりとりをしていたが、周りとイゾウに乗せられてハイペースでたくさん飲んでいたカナは徐々に反応が鈍くなって、その表情はぽややんとしていた。

「じゃあ、カナちゃんの胸はどこが一番敏感?」
「え、乳首じゃないの?」
「揉んだ方が気持ちいいかもしれないし」
「ふふふ、マニアックに乳輪とかだよ!」

好き勝手なことを言われても、話半分のカナはツッコめずにいた。
仕事の疲れもあって、かなり眠くて、イゾウの話を聞いて頷いてるだけの状態だ。

「はいはい!イゾウさん!カナちゃんのどんなとこが好き?」

こういう時のイゾウはサービス精神旺盛に答えてくれる。

「そうだな。縛って玩具でいじめても、イくなよ?って言うと頑張って耐えるけど、まったく耐えられてないところ」

イゾウがニヤリと笑って答えたのは、冗談だった。
大事なカナを縛ったりは、あまりしない。
周りも冗談だとわかっているけれど「きゃー」と黄色い声をあげる。

けれど。

「ちゃんと耐えてます!!」

先ほどまでの、ぽややんとした表情ではなくキリっとした表情でカナが否定した。

一瞬、座敷が静寂に包まれた。

「カナさん、縛られてるんですか?」

その質問に「ちがっ!」と慌てながらみるみる顔を赤くするカナだったが、時すでに遅し。

「えー!いいな、縛ってオモチャとか!私もやりたーい」
「わんちゃんの場合、やる方かやられてる方かわかんないね」
「サッチ!会計。あとタクシー」

わんがヒートアップし、座敷はますますきゃあきゃあと騒がしくなった。
イゾウが笑いながら、帰り支度を始める。

「えー、イゾウさん帰っちゃうのー?」
「ああ。カナが本当に耐えるのか、帰って試すのさ」

そして、イゾウは顔を真っ赤にして「違う、違うの!」と戸惑ってるカナをお持ち帰りしていった

prev / next

[ main / back to top ]


×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -