▼ めざめのうたげ(Thatch
相変わらず馬鹿みてぇな事ではしゃぐ4番隊の奴らに混ざって、カナは人一倍ケラケラと笑う。
酒も入って気持ち良くなって来れば、話題は決まって愛だの恋だの。
やっぱり話題の中心にはカナが居る。
「あたしなんて最近もうダメだよー。こう、胸の高鳴りとか?」
「ぎゃはは、なんだそれ。心の扉ってヤツかぁ?」
「そうそう!誰か開けてよって」
俺が眠いとかちょっと調子悪いとか。
そういう事には人一倍敏感なクセに変な所で鈍感なカナは、俺がどんな気持ちで聞いてるかなんてきっと気づいてねーんだろうな。
「はー!恋がしたいなー」
甲板にごろんと転がったカナは空に向かって大声で叫んだ。
大丈夫かよアイツ。
「あーサッチ隊長だー。どうしました?」
どうしましたじゃねーよ、ずっとここに居るっての。
様子を見ようと近寄ると、猫みてーにコロンとこっちを向いた。
あーくそ、やっぱ可愛いな。
「じゃあさ、カナ」
手を差し伸べながら、言う。
握り返してきたら、もうこっちのモンだ。
「俺と恋しようぜ?」
君のこと が 好き なんです
fin.
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