ゆっくり繋がれた手を外し、肩まで布団を掛けてやる私まじで優しすぎる。…さて、片付けてくるか。洗面器と土鍋達を持ち上げ静かにクダリさんの部屋から出た私は恐怖した。いや…チラーミィが…ね?必殺怖い顔!▼を繰り出してるんだよ。

お、おま、今すてみタックルとかしてくるんじゃねぇぞ!?じりじりと近寄ってくるチラーミィを警戒しながら風呂場へ行き洗面器を置いて、タオルを洗濯機にぶち込んだ。…おや?攻撃してこない…。なんだ、ただ睨んでくるだけか。台所で土鍋達をテーブルに置いた瞬間私の腹にとんでもない衝撃が。…お、お前…待てが出来たんだな。

「よしよし…お前は相変わらず恐ろしいよ。だがな、今日はちっと大人しくしてくれよ?一応病人がいるからな」

ぽんぽんと頭を撫でるが歯を剥き出しにしてとても嫌そうな顔をしている。だからな、お前は一応可愛いポケモンなんだからそういう顔は…いやもうそれでいいよ。苦笑を浮かべながらダブランを呼ぶ。ふわふわと浮かぶダブランに、こいつが暴走したらサイコキネシスな、と頭を撫でる。チラーミィのストッパーは私かこのダブランなのだ。お前が頼みだからな!
…んじゃま、掃除と洗濯したら買い物行くかな。



******



ふむ。仕事が早いわ、私。早々にやるべき事を終わらせた私は外出する支度をしている。クダリさんの薬を買いに行かなきゃいかんし、スポーツドリンクももう無いから買わないと。…栄養ゼリーみたいなのもいるかな。あとは…リンゴ?まぁ、そんなもんか。

よっしゃ、財布にカードキーと…あと傘だな。…クダリさんは寝てるだろうから声かけなくて良かろう。ちらっと未だ歯を剥き出すチラーミィを見る。お土産買ってくるから良い子にしてろよまじで。ダブランにじゃ、行ってくると笑いかけ家を出たのだった。

雨が降ってくる前に帰ってきたいなぁ。





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