オウフ!!!!…げほ、げほ。毎朝毎朝…お前はなぁ、私の腹にダイブするとは一体どういう事や。べりっとチラーミィを剥がし、睨むが腹減ったぜ!!というその顔にはあまり効果がない様だ。溜め息をつき時計を見れば既に5時。くそ…あんま寝れんかったやないかい。二度寝したいところだが、ノボリさんの朝飯を作らなにゃいかん。…ちゃんとお前らの朝飯も用意するから噛むのは止めろ…!!

はぁ、今日も頑張って働きましょうか。パジャマから白いシャツに着替えて、荒ぶるチラーミィとそれを念力で抑えるダブラン、そして小さなバチュルを肩に引っ付けて台所へと向かった。


******


よし、ポケモンフードも与えた。弁当は作った。パンはもうすぐ焼きあがるし…サラダ、スクランブルエッグ…そしてメープルシロップ入りのホットミルク。ノボリさんのご要望通り、朝は二人だからな。…しかし、ね、ねむ!起きてから何度目や、この欠伸は。…ノボリさん早よ来いや。じゃないと私…寝るぜ…。テーブルに伏せようかと思ったがタイミング良く仕事へ行く準備万端なノボリさんが現れた。あっぶねぇ、本気で寝るとこだったわ。ノボリさんまじ感謝。

「カオル様、おはようございます。…朝食、ありがとうございます」

「いやいや…仕事ですし」

焼きあがったパンとバターをノボリさんの目の前に置いて、どうぞと呟く。が、彼の視線はパンではないものに向けられていた。いや、さっさとパン食えし。…ヒィ!ホットミルク見てる!ちょっと嬉しそうな顔して見てる!…いや私は何も見てないし気付いてない。いただきます、と自分の分の朝飯を口に運ぶ。今日は雨か…。私の心の中を表したかの様に外は暗かった。





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