私の青春って、赤で彩られているの。
手首に滲む真っ赤な血。
それが私の全て。

冷たい風が傷を撫でると、何かが沸き上がる。
何かが何かは分からない。
何かって何だろう。

でも、あと少し、もうすぐ、多分、きっと。

手の届く場所に何かが来るの。

何かを見つけたら、きっと私はしあわせになれる。
きっと何かは私の中にある。

きっと、きっと、きっと。

だから私は、赤が好き。
私の奥、もっと奥まで。
銀色の鈍い刃で抉り出して。

やめなよ、と君は言う。
優しく力強く抱き締めて、刃を取り上げる。
暖かい日溜まりの香りと抱き締められるという感覚。
私は少しだけ安心して、だけどもう戻れなくて。

嗚呼、救い難い私を助けるなんて、君は道化に見えるね。

ごめんね、私、赤の奥が見たいの。



赤色コロンビーヌ
(痛いの痛いのなくならない)
(私は今日も赤くなる)




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