少女缶詰

溺れていたのは私であった。道理で息苦しい筈だ。統一された紺色の制服に紛れて、悉く同化しているのは私の方だったのだ。少女というのは、皆量産品なのである。外国の何とかという芸術家の言う通りだ。差異などほんの僅かしかない。忌わしい制服の所為で、少女は別のいきものになるのだ。まるで拘束具のように、締め付けられている。成程、青春の無気力は制服の所為でもあったのだ。嗚呼、私は醜い。其故に美しい。少女ですもの。

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お題:少女





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