今回よりお題をお借りしまして、拍手お礼文とさせて頂くことと致しました。
お題一覧(ほのぼの詰め合わせ)↓
01.この幸せの唄を
02.ひだまりの種
03.ちぐはぐ惚気日記
04.たんぽぽが似合う君
05.平和っていいね
06.キラキラの思い出
07.ポケットの太陽
08.お約束ハプニング
09.まったり指定席
10.当たり前の幸福
です!恋人設定だったり片思いだったりします…。
1つずつ更新していきますので、しばしお付き合い下さいませ(^^)
ではではまず1つ目のお題を下記よりどうぞ!
お相手→嵐志
よく晴れたとある日、オレはポケモンセンターの裏にある小さな森で日光浴をしていた。
たまにはこーして1人ボーッとすんのもいーよな…。普段は仲間と一緒にいて単独行動はあんましねーし。
(…静か、だな…)
聞こえるのは木々に茂った葉の擦れる音や、小川がサラサラと流れる自然の音だけ。あぁ、少し懐かしい…あの森もこんな感じで。
…その中でオレは、たった1人生きてきた。
そこまで考えて何となく寂しくなったオレは滲み出した涙を押し止めようと目を瞑り、昼寝でもしようとゴロンと寝そべった。
『あーらーしー!!』
…はは、元気な声…。オレの昼寝タイムを遮ったのが彼女なら全然許すけど!
「お、どーした姫さん!オレに会いたくなったのか?」
『うん!』
…え、
嘘、これオレの都合のいい夢?姫さんがあっさりこんな返事するとか有り得なくね?いや現実なら現実ですげー嬉しいけど!
『あのね、皆寝たり出掛けたりしてつまんなくて…嵐志なら起きてるかなーと思って探してたの!』
…あ、あー、そーいうことか…。姫さんは話し相手がいねーことがつまらなくてオレを探してたと。まぁそーだよな…姫さん鈍いし。
(…けど、探して会いにきてくれたってのは素直に嬉しーよな…)
そう思うと顔が緩んでしまうオレは心底姫さんに惚れてんだなって実感する。この子には一切伝わってねーけど。
『ね、嵐志!ここで何してたの?』
「まー日向ぼっこ…かな?姫さんも寝転んでみろよ、気持ちーぜ!」
『うん!』
頷いてオレの隣りに寝転ぶ姫さん。うわ、無防備…そーくんとか斉さんが過保護になんのも分かるぜ。
『んー暖かいね…いい天気で気持ちいい。あは、雷士もベッドよりこっちで寝た方がいいんじゃないかな』
「…らいとんはフカフカの方が好きなんだろ、ここには姫さんとオレだけでいーの!」
『わ…!?』
寝転んだまま姫さんをギュウと抱き締めた。カッコ悪い独占欲だ、姫さんの気持ちを無視して自分の腕の中に閉じ込める。
『もーいきなり苦しいって…ん?』
「?」
『あ…ほら嵐志、聞こえる?マメパト達が鳴いてるよ!何かほのぼのするよねー』
姫さんが嬉しそうに言うからオレも耳を傾けた。…本当だ、マメパトや虫ポケモン達の声があちこちから聞こえてくる。
「…なー姫さん、ここ…オレが昔住んでた森に少し似てるんだ。木々が生い茂って、川が流れて…そんでポケモン達が生きてる」
『そうなんだ…じゃあ嵐志は寂しくなかったんだね!』
「…へ?」
『だってこんなに綺麗な森で、たくさんの色や声に包まれて…嵐志も森の一部だったってことでしょ?良かった、嵐志は1人じゃなかったんだ』
そう言って姫さんはニッコリ笑う。…本当に不思議な子だ、姫さんの言葉はオレの考えをあっさりと覆してしまう。
オレの色の無い世界をあっと言う間に輝かせてくれる。オレはもう1人じゃないと、教えてくれる。
「…姫さん愛してる!!」
『ふぎゃっ!?』
もう一度思い切り姫さんの小さな体を抱き締めると、女の子らしくねー声で苦しさを訴える。
けどオレにとってはそんな姿も愛しく、眩しいんだ。
オレもいつか姫さんが見ている世界を見たい。姫さんの目に映る世界はきっと優しくて綺麗なんだろう。
オレは抵抗することを諦めたらしい姫さんの旋毛にキスをして、もう一度マメパト達が楽しそうに鳴く声を聞いた。
それはまるで、オレを祝福してくれているかのような唄だった。
あぁ姫さん、オレはアンタのお陰で今日も笑っていられる。
この幸せの唄を
(ずっと、アンタと聞いていたい。)
お題一覧(ほのぼの詰め合わせ)↓
01.この幸せの唄を
02.ひだまりの種
03.ちぐはぐ惚気日記
04.たんぽぽが似合う君
05.平和っていいね
06.キラキラの思い出
07.ポケットの太陽
08.お約束ハプニング
09.まったり指定席
10.当たり前の幸福
です!恋人設定だったり片思いだったりします…。
1つずつ更新していきますので、しばしお付き合い下さいませ(^^)
ではではまず1つ目のお題を下記よりどうぞ!
お相手→嵐志
よく晴れたとある日、オレはポケモンセンターの裏にある小さな森で日光浴をしていた。
たまにはこーして1人ボーッとすんのもいーよな…。普段は仲間と一緒にいて単独行動はあんましねーし。
(…静か、だな…)
聞こえるのは木々に茂った葉の擦れる音や、小川がサラサラと流れる自然の音だけ。あぁ、少し懐かしい…あの森もこんな感じで。
…その中でオレは、たった1人生きてきた。
そこまで考えて何となく寂しくなったオレは滲み出した涙を押し止めようと目を瞑り、昼寝でもしようとゴロンと寝そべった。
『あーらーしー!!』
…はは、元気な声…。オレの昼寝タイムを遮ったのが彼女なら全然許すけど!
「お、どーした姫さん!オレに会いたくなったのか?」
『うん!』
…え、
嘘、これオレの都合のいい夢?姫さんがあっさりこんな返事するとか有り得なくね?いや現実なら現実ですげー嬉しいけど!
『あのね、皆寝たり出掛けたりしてつまんなくて…嵐志なら起きてるかなーと思って探してたの!』
…あ、あー、そーいうことか…。姫さんは話し相手がいねーことがつまらなくてオレを探してたと。まぁそーだよな…姫さん鈍いし。
(…けど、探して会いにきてくれたってのは素直に嬉しーよな…)
そう思うと顔が緩んでしまうオレは心底姫さんに惚れてんだなって実感する。この子には一切伝わってねーけど。
『ね、嵐志!ここで何してたの?』
「まー日向ぼっこ…かな?姫さんも寝転んでみろよ、気持ちーぜ!」
『うん!』
頷いてオレの隣りに寝転ぶ姫さん。うわ、無防備…そーくんとか斉さんが過保護になんのも分かるぜ。
『んー暖かいね…いい天気で気持ちいい。あは、雷士もベッドよりこっちで寝た方がいいんじゃないかな』
「…らいとんはフカフカの方が好きなんだろ、ここには姫さんとオレだけでいーの!」
『わ…!?』
寝転んだまま姫さんをギュウと抱き締めた。カッコ悪い独占欲だ、姫さんの気持ちを無視して自分の腕の中に閉じ込める。
『もーいきなり苦しいって…ん?』
「?」
『あ…ほら嵐志、聞こえる?マメパト達が鳴いてるよ!何かほのぼのするよねー』
姫さんが嬉しそうに言うからオレも耳を傾けた。…本当だ、マメパトや虫ポケモン達の声があちこちから聞こえてくる。
「…なー姫さん、ここ…オレが昔住んでた森に少し似てるんだ。木々が生い茂って、川が流れて…そんでポケモン達が生きてる」
『そうなんだ…じゃあ嵐志は寂しくなかったんだね!』
「…へ?」
『だってこんなに綺麗な森で、たくさんの色や声に包まれて…嵐志も森の一部だったってことでしょ?良かった、嵐志は1人じゃなかったんだ』
そう言って姫さんはニッコリ笑う。…本当に不思議な子だ、姫さんの言葉はオレの考えをあっさりと覆してしまう。
オレの色の無い世界をあっと言う間に輝かせてくれる。オレはもう1人じゃないと、教えてくれる。
「…姫さん愛してる!!」
『ふぎゃっ!?』
もう一度思い切り姫さんの小さな体を抱き締めると、女の子らしくねー声で苦しさを訴える。
けどオレにとってはそんな姿も愛しく、眩しいんだ。
オレもいつか姫さんが見ている世界を見たい。姫さんの目に映る世界はきっと優しくて綺麗なんだろう。
オレは抵抗することを諦めたらしい姫さんの旋毛にキスをして、もう一度マメパト達が楽しそうに鳴く声を聞いた。
それはまるで、オレを祝福してくれているかのような唄だった。
あぁ姫さん、オレはアンタのお陰で今日も笑っていられる。
この幸せの唄を
(ずっと、アンタと聞いていたい。)
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