01 [ 3/8 ] 辺りは一面白い。一歩外に出るだけで、空気に触れた部分から身震いをしてしまうほどの寒さだった。宙空にとって雪とは、忘れられない生涯を歩んだ、軌跡の一つだ。自宅の窓から雪を見て、宙空は何かを思い出しながら、うわごとのように、けれど僅かながらに笑顔で呟いた。『一さん、今年も雪が降り始めましたよ』 ←|→ 「#ファンタジー」のBL小説を読むBL小説 BLove - ナノ -