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『きてっ…起っきて!!』


ボフッ!!


「いってえよ馬鹿瑚町!!!」

アタシは眠っていた総悟の上に飛び乗ってやった☆←


この当時アタシは5歳、総悟もまだ6歳。
これはまだ誰も江戸へ上京していない頃の、とある日の出来事だった。

それは今思えば、アタシ達の人生を変える大きな転機の日だったのかも知れない。


『おはよぅ!やっと起きた。お!"沖田だけに起きた"的な?』

「何朝から変な事言ってんだよ。
…あー…痛い。ホンット体痛い。お前フザケてんじゃねーよ」

この時の総悟は、今よりもかなり毒舌な部分がありましたorz

『…ゴメンなさい』

「…嫌だ(ボソッ)」

『Σ(゚ロ゚ノ)ノ!!!!』

「ねぇ、俺の妹に何て酷い事言ってんの?」

口をがっぽり開けて固まっているアタシの横から、瑚胡弥が会話に首を突っ込んだ。
その一言を聞くと、総悟は瑚胡弥を軽蔑するような目で見る。

「…んだよ瑚胡弥か。
だって痛かったんだから仕方ねェじゃん」

「は?起きなかったお前が悪いんじゃないの?」

「はあ?」


…とまぁ、二人の喧嘩は毎日のようにあり、いつもこんな感じで始まっていました。今も昔も変わらないんですけどね(汗)

……Σてか今回の原因アタシじゃん!!!?←

とりあえず、総悟はこんな性格なのもあって、かなり同世代の子から嫌われてた。だからいつも孤立していて、唯一肉親以外で話すと言ったら、家が隣で幼馴染みのアタシ達双子位だった。


「あら、瑚町ちゃんに瑚胡弥君、来てたのね」

「!、ミツバさん…」

『ミツバ姉!!』

ミツバ姉がやって来た!いやっほぅ!今日も明日も明後日も、ミツバ姉は綺麗だなあ…///


「そーちゃん良いわね、毎朝起こしてくれる友達が居て」

「…でも飛び乗って起こされるのは嫌っす」

総悟は顔をムスッとする。
それを見てクスクス笑うミツバ姉。

「じゃあそーちゃん、朝ご飯食べよう?出来てるから」

「はい」

総悟は一気に布団から起き上がった。ミツバ姉の作るご飯は凄く美味しいからなぁ〜。(でもミツバ姉の味覚だから、最終的にどんな美味しい料理でも全て辛くなってしまうのは、ここだけの話。←)

「俺も、そろそろ帰らなくちゃ」

総悟の部屋にあった時計を見て、瑚胡弥は言う。
現在午前8時前。9時から瑚胡弥は剣術の稽古がある。

『本当だ…瑚胡弥は行かなくちゃね。朝ご飯もまだだし』

「うん」

「そうなの?あ、なら二人共、ここで朝ご飯食べてく?」

『うん!食べる!良いよね瑚胡弥?』

ミツバ姉の素敵な提案にアタシは即座に賛成した。

「俺は別に構わないけど」

『やった決まりだね!!』




と言う事で、アタシ達はミツバ姉の朝ご飯をいただくことになりました。(笑)