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ん?
どうしてアタシは総悟が好きかって?



…何でだろうね。










『…あーあ、とうとう山崎見失っちゃった
\(^q^)/』

こんにちは皆さん。…実はですね、明日町内で暮市がありまして。んで、やっぱり騒ぎとか起こさないよう真選組も出動、、、と言うか見回りをしなくてはいけないんです。前の花見ん時みたいに。(花見の話が分からない人は、第1話を見てね!キラッ☆←)

それで今日、近藤さんと土方さんに頼まれて、山崎と見回りルートの紙を暮市の会長さんから貰って来てくれとの事で、暮市の会場になる、ある大きな神社に来ました。
屋台を開く人達は皆せっせと屋台の準備をして、活気が溢れてるのは凄く良いんですけど、けど予想以上に、沢山の人達が準備してて、結局人混みに負けたアタシは山崎と離れてしまい、なうの状況に至りませう!キラッ←

『…オワタ\(^q^)/』

あああ本当どうしよ…こんな人混みじゃ見付からないって…うわああああ…下手したらオワタの領域越してんじゃね?ああもう吐血しそう…((

そんな絶望感に浸っていると、ポケットからケータイの着信音が聞こえた。
…もしかしたら山崎かもしれない…!
急いでケータイを取り出して、電話に出てみた。

『もしもし!』

[あ!!瑚町さんですかっ!?俺です、山崎です!]

やった!山崎だった!!(^o^)

『山崎良かったああ!!今どこに居るの?』

[俺は今、人混みのど真ん中に居ます!!後少しで会長の所につくんで、瑚町さんは一人で来たら危ないですから、鳥居の前で待ってて下さい!]

Σ急展開だなコレ…

『山崎は大丈夫なの?』

[はい!俺に任せてくdちょ…!うわっ…痛!ぐわ!ぎやあああああああああああああああああ!!!!!!!!!!]


――ブツンッ


『…切れてしまった…』


彼は本当に大丈夫なのか!?アタシの方が大丈夫な気がしてきたぞ!!

『(…とりあえず、山崎の言う通りにするか)』

鳥居の方へ足を運び、人混みを再度見る。

『(あれだと軽く30分位は掛かるか)』

軽く溜め息をついて、鳥居にもたれ掛かる。

ふと、神社の建物の横に小さな道があるのが見えた。
どうして気になったかは分からないんだけど、アタシはやはり好奇心旺盛な年頃らしく…

『(30分位平気だよね。山崎なら許してくれるよね…
/(・ω・`))』

と、言うことで
アタシは吸い込まれるように、その道の前に立ったのであった!←



『うはー!長い道だなぁww』

それはまるでト〇ロに出て来そうな道だった。
道の周りは草花で覆われていて、トンネルみたいになっている。
どっかの隊長さんがサボって何気に行ってそうな道(笑)

そうとなると面白さと好奇心が増してきて、自然と足が進んだ。

その道は不思議で、進めば進むほど、何かを思い出しそうになって、頭の中で何かが引っ掛かる。そんな感じだった。


何なんだろ、コレは。




そんな状況が続いていると、ようやく出口が見えてきた。
トンネルから見た出口の向こう側にある世界を見て、アタシは言葉を失った。…失うしかなかった。

『(あぁ…ココは、)』

アタシは思い出した。


もう二度とこの場所には来たくなかった。


そう、あの日だ。
アタシの身体に奏君が憑いていた事が総悟にバレて、初めて悲しい顔をさせてしまったあの場所だ。

その場に足を踏み入れると、あの時の記憶が気持ち悪い位鮮明に蘇る気がした。


あれから数年たったこの場所。今では満開の花畑になっている。
数年前、ここが真っ赤な戦場だったとは思えない位だった。


アタシは花畑に横になり、ゆっくりと瞼を閉じた。
体を照らす、太陽の日差しがあったかい。
その日差しから、じんわりと睡魔が訪れる。



見る夢はあの悲しい日じゃない。
もっと昔の、近い夢を見るんだ。