竜ヶ峰帝人について、俺が知っている情報を話そう。

一つ、内気で奥手な少年だということ。
一つ、いつもビクビクとしているくせに、非日常という物が大好きだということ。
一つ、池袋最大のチーム、“ダラーズ”の創始者だということ。

――そして、誰よりも嫉妬深く、誰よりも独占欲が強いということ。


「ッひ、ぁっあ、やだぁっ、ゃ……っ」
「やだ? そう言う割には美味しそうにくわえ込んでるじゃないですか、コレ」
「あっぁああ、やぁああ……!」


ヴヴヴ、という断続的な音。それはまさしく、濡れた音と共に俺の尻から発せられているものだった。これまでも何度かくわえさせられたことのあるそれは、微弱の振動でも確実に俺の理性を削ぎ落としていく。
彼の命令から尻を突き出すような格好を取らされ、手は目の前のシーツを必死に掴む。目隠しをされているため分からないが、彼からはそれ――バイブを飲み込んでいる尻の穴が丸見えだろう。

竜ヶ峰帝人の独占欲は強い

例えば、誰かと話している所を見られただけで強引に唇を貪られる。誰かの言葉に笑って返せばその分しつこいセックスを強要される。シズちゃんと喧嘩してるのを見られた日なんて、体が全く使い物にならないくらいに犯しつくされた。
今日だってそうだ。理由は分からないが、俺は彼にこうされるようなことをした覚えが全くない。今日は一日デスクワークだったし、人に会うこともなかった。池袋にだって――…


「考え事ですか? 随分と余裕そうですね」


なら、バイブの振動を上げても大丈夫ですよね? そんな悪魔のような囁きと、カチッというスイッチの音がほぼ同時に響き渡った。


「ひっ、ぁああああ…! ゃら、やぁあ、あっ、止めっ、みかろく…っ…あっあぁアア!!」
「ん? …あーあ、勝手イっちゃったんですか」
「ぁっああっア゛、とめ、おねが、んぁあっああッ」
「駄目ですよ、これはお仕置きなんですから」


俺がイったからといって、後ろの振動が止まるわけでも、彼が振動を止めてくれるわけでもない。イっても休ませてもらえない地獄のような責め苦の中、彼の楽しそうな声が自分の喘ぎ声に混ざって俺の耳に届いた。


「……に、おれ、何し…ッひぃん!」


目隠しされているのをいいことに、彼は何の前触れもなく俺の乳首をきゅっと摘んだ。これまでの行為で硬く尖ってしまったそこは、彼の手によってもう立派な性感体にとなってしまっていた。
そんな敏感なところを弄られた上にバイブも一緒に動かされれば、もう口にしようとした疑問すら、喘ぎ声へと変わっていった。


「あっ、あひぃ、ふぁあっあん、あっ、あっ」
「臨也さんのここ、凄いことになってますよ?」
「ぁふっ、ぅゃああ! ああっあ、ぁあアあ――…っ…!!」
「…って、もう聞こえてないか」


帝人くんがバイブを奥へと押し込み前立腺を抉った瞬間、俺は二度目の精液を吐き出す。そこまで来て漸く、バイブの振動が止まってくれた。俺は漸く身体を倒すと、はっ、はっ、とまるで犬のように荒い息を吐く。涙でじっとりと濡れた目隠しが気持ち悪くて仕方がなかった。


「臨也さん」


その時、まるで俺の考えを読み取ったかのようなタイミングで帝人くんが俺の目隠しを取った。先程よりも幾分優しい口調になった帝人くんに、快楽から濁ってしまった瞳を向ける。


「…みか、みかど、く……、」
「臨也さん、」


――…今度は前を縛ってやってみましょうか。

優しく笑い優しい口調のまま、帝人くんはそう言ってすっかり萎えてしまっている俺のペニスに紐を巻き付けた。絶望とほんの僅かな期待に震える俺に、独裁者は言った。


「さっき勝手にイったお仕置きです。大丈夫、淫乱な臨也さんならすぐに空イキにも慣れますよ。だから――…」




「可愛く啼いて下さいね? ――僕の臨也さん」




言い終わると同時、カチッという乾いた音が響き渡った。







――――――――――――


は、初の帝臨でした…!

帝人くんのキャラが分からなかったのでとりあえず鬼畜にしとこうかなと。

エロの描写がへたっぴなのは仕様です(笑)
元々エロを練習しようと思いお借りしたお題なので、これでいいのです!(




(20110423)