あとがき
あとがき
この度は『不幸な終焉を望む理由。』をここまで読んでいただき、ありがとうございました。
今回、夏油と同時に五条も出させていただいているのですが、新作を書く上で、同じコンセプトにしようと考えました。その結果『記憶喪失』と『死ネタ転生』と『祓ったれ本舗』『幸せ』にしようと思い立ちました。
ライラックは『青春の思い出』『大切な友達』等の花言葉があるそうで、紫のライラックだと『愛の芽生え』『初恋』があるそうです。これに惹かれて、ライラックの香りを選びました。
今回のお話は私の理想の夏油夢を書きました。離反した夏油と夢主の幸せな終わり方を模索した結果、夏油と同時期に死ぬ、ということなのではないかと思います。偽夏油を知った時は美々子と菜々子のように辛くなると思うので。だから何も知らぬまま死んで、二人は死んだ後のことは何も知らずに転生して、幸せになってほしいです。
また、五条を多く出したのは、友人としての五条を書きたかったからです。これは五条夢では書けないことなので。友人に対しては距離感を考えない五条に、呪専時代の夏油は嫉妬しちゃったりしてほしいなぁと思って、敢えて五条と仲良くさせてます。あと、二人の恋愛が如何に歪んでるかと、第三者視点で見せたかった。
お話の中で何度もありますが、夏油は好きな人には幸せになってもらいたいと考える人だと思っているので、離反する時も幸せに出来ないから、ついて来させない、というのが私の考えです。でも『自分といては幸せになれない』『愛しているから傍にいてほしい』それが常にせめぎ合っているんだろうな、と。
夢主の不幸な終焉を望む理由というのも、呪詛師になっておきながら、こんな幸せになってはいけない、と罪悪感のようなものがあります。結果的には、親友の願いを叶えたかった五条は夢主の思う不幸な終焉ではなく、幸せな終焉にさせたかった、という終わりです。
また、夏油は彼女が離れていかないと分かれば、気を抜いて甘えたりしたら可愛いな、と思って、イチャイチャさせました。そんな二人のお話でした。
長くなりましたが改めまして、ここまで読んでくださってありがとうございました。
一年前のお話なので少し恥ずかしさもあり。少し違和感のある部分など、加筆修正もしました。
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