ネタ供養と名前変換なし(小説) | ナノ
かんしょうにっき

天使について捏造やら間違いしかありません。鵜呑みしないようにお願いします。

カエデ
見た目20歳
黒雲楓という人が死に昇天した天使。天使となる前は医者。

ラファエルに連れられ、ラミエルを師と仰いだ。
昇天前に嗜んでいた剣道を剣術として修め、「正宗」という刀身がカエデの身長と同じ刀を武器としている。両利きだが本来は左利き。雷を扱う。

和服を好んで着る。ただ、動きにくいという理由で袴をよく着る。

天使のときは1対2本の白い翼を背中に持ち、白髪に琥珀色の目をしている。所謂、霊体化が可能。大天使(アークエンジェル)の階級天使。若い神相手なら勝てる。

堕ちてからは左翼が無くなり、残った右翼は黒くなり、黒髪に赤目となって、子どもの姿になった。



天使になって、

何度か考えたことがある。

人は死ぬとどうなるか。医者だから、助けられる命は助けたが、閉じた指の隙間から水が流れるように、助けられない命もあった。それらはどこに行くのだろうかと哀しみながら思った。

死を悟って、眼を瞑る。随分と人間らしい生活をしなかった気がする。幼少期は勉強勉強、たまに剣道。大人になると医者として、寝て、勉強して、仕事をして、寝る。そんな周期的な生活。友人と言える人はまあいるが、深い関係の人などおらず、非番になって家に帰って気づいた違和感。徐々に痛みを訴え始める心臓を押さえて、119を押した。

どうやら無理をしすぎたらしい。医者の不養生、なんて諺があるけど、どうやらそのようだ。くそ忙しい独り身で医者が規則正しい生活をするわけがなかった、それが祟ったらしい。

救急搬送され、冒頭だ。抗い切れない睡魔に意識が遠退いた。

で、気付けば、手を引かれて、飛んでました。なんて、誰が信じようか(否、信じまい)。急に反語が出たけど、それぐらいには混乱している。

「え、なっ!?なん」
「黒雲楓」
「はい!」
「貴方は天使となるのです」
「………はい!?」

意味がわからない。意味がわからない。意味がわからない。よく見れば翼で羽ばたいてるよ!?と、まあ、理解仕切れていない私を連れて、ボケッとしていると、怒られた。ん……?

「今、なんと………?」
「神の御前であるぞ!」

え?まじで?相当、デカインデスネ。カタコトになるのは仕方ない。私が見えるのは、ギリギリ膝だ。なんかの建物かなとか思った私をお許しください、神様。

「ふむ、良い人間だ。ならばあちらでも精進してくれるであろう。ラファエル、引率ご苦労だった」
「いえ、私の役目ですので」

ラファエル、という天使はどこかに行ってしまい、神のこの頭に響く声を聞きながら、どうなるんだろうと思っていた。

「では、始めるとしよう」
「!?」

え、何を?何を!?と思っていると、意志に反して体は浮いていき、気づけば、神の顔が見えた。何、どうすればいいの?というか今更だけど、私、無宗教だったの、無神論持ちだったの。ごめんなさい、何するの、って燃えてる?なんで、熱くないけど何?なんなの!?足に炎がついていて、上に燃え広がる。え、もしかしてこれ公開処刑的な何か?そうこう思っているうちに炎は目の前にあって、私の意識はプツリと切れた。

目が覚めるとベッドの上に寝かされていました。何があったんだっけ、と頭を押さえて気付く。あれ、髪の毛の色、変わってる。生粋の日本人だった私は黒髪だったはずだけど、髪の色は白になっている。何?これ燃やされた結果?そうなの?なんて、悶々と考えていたら、天使が入ってきた。

「やあ、新入り。私はラミエル。神の命で君の教育係になる。君には立派な使命があるんだからビシバシやっていくよ!」
「………え?あの……ラミエル……さん?私の使命って……ていうかそれより!なんで私は天使になるんですか?しかも、髪の色変わってるんですけど」
「ああ、いいよ。好きなように呼べば……」
「ラミエル様!」

ここにいましたか!と他の天使が来る。うわ……、もしかしてこの人(天使)大物なんじゃ……。こういうとき、神話とか学んだらよかったと思う。とりあえず、様付けにしよう。

ピシャーンッ

「!?」
「……はあ!?」

隣で今、雷が落ちました。なんて、誰が信じてくれるか。でも、これが現実(リアル)である。ねえ、なんで?ラミエル様?めっちゃ怒ってますよね?怒ってますよね!?

なにやら指示をして、温厚そうな顔をこちらに向ける。いや、ちょっとその表情こわい。

「君の使命は最近壊滅状態に陥った天界が管轄している人間界を破壊させないこと。それが出来たら、堕ちても構わないよ」
「……はい?」
「まあ本音を言うと、今あっちの天界の神様まだまだひよっこで自然の“かみ”の方が強くてさ。他の“かみ”の言いなりになりやすいから反発してもいいよ、ってこと。理不尽な命令に反発出来るのって人間だけだから!」

めっちゃいい笑顔で言ってるんですけど、堕天使になっていいよってこの人(天使)言ってるんですけど!?

「あっちの人間界が破壊されるとこっちまで影響がするんだ。歴史とか提供してもらう予定だし」
「……はぁ」

と、まあ師匠となるラミエルとの邂逅は、話したらキリがなく、最後の最後に「そう言えば君の名前は?」なんて聞かれてずっこけた。

人の身なら100年経った。来る日も来る日も鍛練勉強鍛練勉強。生きていた時の時間をゆうに超す時間を過ごしたのに、すぐに過ぎ去った。師匠との稽古が鬼畜だったのは一生忘れないだろう。ガブリエルは本当に優しかった。なるほど、これが飴と鞭か、なんて。修了の証に渡された「正宗」を手にして、門の前に立つ。

「ラミエル様、ガブリエル様、今までありがとうございました」
「ええ、頑張ってくださいな」
「使命を忘れるな!それさえ守れば勝手にしろ!」
「はい」
「間違っても破壊しようなら、私自ら軍を率いてやるからな!」
「安心してください、ラミエル様。あなた様に敵うわけないでございましょう」
「む、そうか!」
「ふふふ、最後にラミエルに聞きたいことがあったのではないですか?」
「そうでした。ラミエル様、最後にお訊きしたいことが」
「なんだ?」
「ラミエル様って男ですか?女ですか?」
「………………」
「あれ」
「男だ!!さっさと行ってしまえ、馬鹿弟子ィ!」
「ごふっ」

師匠の右ストレートがモロに食らった私は門の方に飛ばされ、吸い込まれた。……師匠、それはないです。



落ちて、

私の世界の遥か昔の時代だったようです。守(かみ)も神も傷やらなんやら。その昔のこともわかりそうにはない。

そんな遊星の攻撃から1万年。驚くなかれ、我が力は神をも凌駕する!いえ、やめましょう。多分、溜めに溜めた1万年の力は神や守に匹敵するけど、多分、手を出したら私の天霊としての許可が剥奪されそう。即ち堕天使になりそう。

今回の命令は、簡単に言うと、人への抑止力を創ったから、それの教育係になって、とのこと。なんです、それ。

まあ、派遣されたウルクにて、その王子はすくすくと成長して、めっちゃいい王様になった。まじか。

「カエデ、聞いてください!――が」
「それはよかったですね。王、それでは果物を贈るのはどうでしょう」
「それはいいですね!」

いや、なんで、教育係から相談役になってるんだ私。しかもやけにこの王、私になついている。

「それにしても、カエデ。僕と二人のときはギル、って呼んでくださいよ。僕、カエデにはそう呼ばれたいんです」
「ギル様、どうして、私になつくのですか……」
「んー……カエデはあれですよ。僕と同類な気がして」
「……同類?」

そうです。カエデは神なんかに屈してないところが好きです!なんて言われて、目を反らしそう。私、天霊だよね。天の楔として、この王は産み落とされたはずなんですが、私はそんなこと一言も伝えてないけど。あれ、守が思った方向に進まなそうな気が、なんて思っていたら、本当にその通りだった。

ちょっと色々あって、数年後、見事な暴君になりました。何がどうなったんだ。頭を抱えているうちにお前、我の妃な……はい?

「い、今、なんと」
「楓、お前は我の妃となれ」
「い、いや、あの、私は」
「天霊である、と。放任主義で、神に所業を聞かれたらどうするのだ」
「抑止力を寄越したのは守であって、私は王の教育係として、見守っていただけで」
「あれのどこが見守るか!放置であっただろう!」
「王の質問には答えを出していたでしょう。放置とは心外です、放置とは!」

堕天使になってからも色々書きたかった。

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