ネタ供養と名前変換なし(小説) | ナノ
ナルトの生き別れの姉の話

落ちは多分イタチ。救済。イタチ真伝も、そもそも原作を持っていません。イタチがブラコンです。主人公もブラコンと化します。でも、イタチ落ちです。
型月の用語、術の名前が出ます。主人公が(心の中で)型月の話をよくします。

波風カエデ

波風家の長女、ナルトの5歳上の姉。
実際は享年17歳の高校生。型月方面が大好きだったヲタが転生した。NARUTOという漫画があって、完結した、ということしかほぼ知識がない。後、知っているのはナルトが主人公、忍者の話ぐらい。原作知識なし。
型月方面の知識は豊富で、一度死んだことで直死の魔眼を開眼する。


その日はFateの雑誌やら設定集を買うのに、繁華街に出向いていて、設定集が最後の一冊で、安心したのも束の間。ぐさりと、刺されて、設定集を盗られて、逃走。ふざけんじゃねぇぞ、と思ったけど、力が抜けて倒れて、意識がどんどん落ちていった。

目を覚ますと、暗い、水に沈んでいるような気分だ。しかし、瞼が重いな、と思って、ふと疑問に思う。今、私は刺されたのではなかったのか。では、目を覚ますことなく死ぬか、目を覚まして病院か。……ひとまず動いてみることにする。

そして、私は重大なことに気づいた。名字が思い出せません。なんとか楓であったことは思い出せる。なんでここにいるのかも知っている。型月の知識もある。でも、友達の名前は、家族は思い出せない。そして、もうひとつ。ここがとある人のお腹の中であることだ。

めっちゃ、呼ばれる。偵察のように体を動かすと、動いた!という声が反響した。ああ、嫌な予感。
そう思っていたら、案の定で。どうやら、私、転生しました。

嬉しそうに笑う赤髪の“お母さん”と、安心しきった顔をしている金髪の“お父さん”。貴方の名前はカエデってばね!というお母さんの声を聞いて、再び眠りにつく。

そして、どうやら私が転生したのは、日本ではないらしい。というか、名もすでに覚えていないが、仲が良かった友達が執心していたNARUTOの世界ではないかと認識する。キャラもストーリーもほぼ知らないが、特殊であることを認識できればいい。

それと、赤ん坊の頃は目を開けなかったが、しっかり開くようになってわかる。直死の魔眼を持っている。これだけは嬉しい。しっかりコントロールは出来るようなので、まだ、何も殺してはない。

ついでに、幼馴染みを紹介しよう。うちはイタチくんだ。まだ2歳だけど、お母さんのお友達で同い年の子と一緒に積み木で遊んでいるところだ。ちなみにイタチくん。イケメンである。かわいい。

お父さんは忙しいらしく、お母さんもそれなりに忙しいらしい。だから、よくイタチくんのところにお邪魔している。

4歳になって、お父さんが更に忙しくなった。お父さんは里長の火影になったってばね!とお母さんに言われてすごいね、と返したが、あれ、これもしかして原作入りキャラじゃね。とか思いつつ、しかし、わからないのでとりあえず、もう、何も考えたくない。

ボクの弟子なんだ、とお父さんに紹介されたカカシさんと遊んだこともあったけど、この人凄い人なんじゃと戦いたこともあったけど、考えを放棄する。

その頃、カエデはお姉ちゃんになるってばね!と言われて、考えをポイとした。お父さんが、今回はお母さんが危ないから、カエデは立ち会えないんだ、ごめんね。と言われた。優しいお父さんの顔が真剣みを帯びていて、疑問に思っていたけど、それは確信と変わる。

その後、よく、お父さんが編み出した術について記した書物や巻物、封印術について記されたものを見せられた。まるで死ぬ覚悟が出来ているみたいで、遺言を伝えているようで。後は、そうだね、と火影と書かれた羽織が遠く見えて、お父さんを引っ張ってびっくりさせたかもしれない。

そして、弟は、災厄と共に生まれた。


弟の存在を否定しない。もしかしたら、私であったかもしれない。行って来るってばね!と言ったお母さんの笑顔は思い出せる。何か胸騒ぎがして、玄関の前で待っていたら、瓦礫が降ってきたなんて、普通なら考えれなかった。ただ、閉じていたものが開いただけ。カエデが忍になりたいなら、これをあげよう。と言われた。まあ、それを受け取って、死線を切って、避ける。でも、再び落ちてきた瓦礫に潰されそうになったところを助けられた。

「無事か」
「……はい。ありがとうございます!」

フガクさん、と言ったところで、既に姿はなかった。なんとか、九尾の木の葉壊滅は免れたけど、両親は死んだ。前の火影だった人が私を呼んだ。

カエデちゃん、と息を飲んだのはカカシさんで、三代目だった人が、赤ん坊を抱いている。

「弟じゃよ」
「おとうと」
「ナルトだ」
「ナルト……」

主人公!?と驚くがそれどころじゃない。すまんが、と断りを入れられた。この子とは一緒に暮らせない、と。なんで、と声が漏れた。一人じゃ私は何もできないのに、と思った。この子の姓は、うずまき、とする。カエデは波風の嫡女として、励め。と言われた。

私は、たった一人の家族と暮らせないのか、と消沈して家に帰る。連れ帰ってくれたカカシさんに、2日後が二人の、いや、今回の件で亡くなった人の葬式だ、と言われた。

2日間の記憶はなかった。

過ぎるように葬式も終え、火影の娘、という言葉が重くのし掛かる。イタチくんの家に行くことなく、知識をつけるための自室と鍛練の為の森を行き交って、半年が経った。

ねえ、大丈夫なの、というカカシの声は聞こえない。授業がつまらなければ、寝ればいい。今日から私はアカデミーに入る。

お昼に兵糧丸をなめていたら、イタチくんがこちらに来て、一緒に食べないか、と聞いた。女の子達の視線は突き刺さっているが、気にしないことにする。イタチくん、大人気である。

「何を食べているんだ?」
「兵糧丸。簡単にエネルギーは摂れるし、栄養むぐ」

玉子焼きを突っ込まれる。久し振りの食事だけど、美味しい。美味しい、と言うと、満足そうにするイタチくんに餌付けされるようにご飯をいただくが、間接キスだし、これでいいのか。なんて思いながら、その日は過ごした。

次の日、土曜日ということもあり、夜更かしをして、お父さんの飛雷神の術について巻物を読んでいた。で、寝落ちしていた。

体を伸ばすとパキパキ、と音がなる。まだ子供の体なんだけどなぁ。ぐりぐりと腕を回しながら、修行するかぁと立ち上がって、台所で兵糧丸をコロコロと口の中で転がして、クナイとお父さんのマーキング用のクナイと手裏剣をポーチに入れて、別に用意したクナイを袖に仕込んで、外を出る。裏手の森に入って、木に飛び移りながらマーキングして、飛雷神の術を使う。………………難しい。移動は出来る。ただ、目的の場所にいけない。

はあ、と息を吐いて、もう一度、移動しようとするけど。……誰かが家に来た。

「どちら様?」
「カエデ、俺だよ」
「なんだ、イタチくんかぁ。どうしたの?」
「夜、家で食べないか?」
「イタチくんの家で?」

ああ、というイタチくんに、いいよ、と返事をすると、何をしていたんだ、と聞かれる。

「修行だよ」
「一人でか?」
「……一人で出来ることしかしないから」
「俺もやっていいか?」
「え、うん。いいけど」

じゃあ、組み手をしよう、と提案して、組み手をする。まだまだ成長期、性別も関係ないこの時期は、同等の力でやれる分、負けたり勝ったりで楽しい。

気づけば夕暮れで、イタチくんの家に向かう。うちはの集落に入って、じっと視線を感じる。……監視?

……視線を感じながらもご飯を一緒にさせてもらう。うん、ミコトさんの食べるご飯、美味しいです。そういうと、嬉しそうにニコニコされ、いつもは何を食べてるの?と聞かれて、兵糧丸です。と言おうとしたけど、強制終了した。

……結論言うと、めっちゃ怒られた。そして、ご飯をイタチくんの家で食べることになりました。ミコトさんこわい。


まあ、それから一年。飛び級をして(天才だとか流石だとな言われた)、下忍の試験を受けて、合格して、イタチ(くん付けはやめろと言われた)と一緒に下忍してます。ついでに言うと。

「あー、今すぐ、あいつらの頭押さえつけて、首絞めて、じわじわと」
「落ち着かないか、カエデ」

ああ、ちなみに、私は(一人ぼっちの)ナルトを眺めています。ブラコン化しているのは仕方ないよね。サスケとイタチが仲いいんだよ!私も!お父さん、お母さん、ナルト、という幸せな家族といたかった!!……まあ、両親は亡くなってしまって、ナルトとまで引き剥がされる反動だったんだよ、きっと。隣で呆れている幼馴染みは、素晴らしい兄弟愛を育んでおり、私もナルトの頭を撫で回したい。

「…………?イタチもサスケが仲間外れにされて陰口言われてて、怒らないの?」
「地獄を見せてやるが」
「そういうことー。殴り出したら、止める」
「…………カエデ。どうして、今行かない?」
「………………箝口令だよ。イタチは、誰にも話さないと、約束してくれる?」
「ああ」
「私は、あの子の姉だけど、それがバレれば、あの子の危険性が増す。4代目火影の息子で九尾が封印されていると知れば、人質やら、実験やらに狙われるだろう、という火影様の判断だよ」

手が届く範囲なのに、手を伸ばせないということは煩わしい。

「守ればいいだろう?」
「そうだよ。だから、私は忍になったんだよ」
「そうか。…………俺が、火影になって、お前も、その子も、狙われないように守るよ」
「…………ありがとう。イタチ」

ふっと、表情を緩めるイタチを見て、頬を緩めるが、鳥が来て、火影邸に向かうため、表情を引き締めた。

Dランクの任務を承って、草抜きをする。ああ、班員が私とイタチなのは、初めてあったCランクの任務が、偽装だったとかなんとかで、それに恐怖した一人が忍者止めたなんて、ことがあったからだ。まあ、担当上忍はほぼ、放任主義のようで、きっとどこかで見守ってくれているとアリガタイナー、なんて。

「よし、終わりだな。帰るか」
「そうだね」

夕飯を頂くようになって、サスケとも随分と仲良くなったものだ。

「カエデ!トマト」
「あー、はいはい。あげるよ」
「ありがとう」

そして、よくトマトをねだられる。まあ、トマトを見ると、血が見たい、なんて、異常思考がたまに現れては、困る。流石にこの目が訴えているのかは知らないが。そう言えば、式も「 」がいたな。……そういうのがあるかは知らないけど。

カレンダーを見て、あ、と、気付く。明日は、ナルトの誕生日だ。
食事が終わって、ミコトさんに、明日は夜ご飯を誘われている、と伝えて、家を出る。うちはの里を歩くと、監視がついている。仕方ないかもしれない。私は火影の子、警戒されるのは当然だ。

うちはの里を抜けると、監視は解かれて、また次の監視が現れる。違いはうちはか仮面を被った人か、だ。

明日がナルトを愛でる最後の日だ。ナルトが全てを知るまでは面会できない。赤の他人を名乗らなければならない。

「お父さん……お母さん……」

私は、ナルトを守れるのだろうか。

それから3年経って、イタチと共に中忍になった。……最近、うちはでの監視が更に増えた。……何かが起こるのだろう。

「カエデ!」
「ん?どうしたの、サスケ」
「……カエデ、修行をつけて!」
「イタチは?」
「兄さんは…………」
「ん、忙しいんだね。いいよ、どこでするの?」
「あっち!」

ああ、監視の目が痛い。

[Prev] | [Next]
Contents
×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -