ネタ供養と名前変換なし(小説) | ナノ
暗殺教室出身者シーザー娘のエジプト旅行

シーザー生存。不出来なイタリア語が飛び交う。ぐーぐるてぃーちゃーの英語→イタリア語です。

幼い頃から4匹の精霊がいた。誰にも見えていなかったし、化け物だった先生すら見えたことがなかった。水、風、火、地それぞれを司る精霊に、ウンディーネ、シルフ、サラマンダー、ノームと呼ぶことにしていた。

「ジョジョが留置場から出てこないんだって〜」
「空条くんが?そういえば、空条くんが好きなんだっけ」
「楓ってあんまり話聞かないよねー」
「興味が無いからすぐに忘れてしまうの」
「楓、空条くん、好みじゃない?」
「んー……やんちゃ坊主はもういいかなー」
「何よそれ」

そんなことを二三日前に話してたなー、これどういう状況、となっている。現在空条家にお邪魔しています。

「えっと、何のご用ですか、私、空条くんに喧嘩売った覚えは無いです」
「売られた覚えもねえな」
「えっと、じゃあ」
「ジジイがお前に聞きたいことがあるってよ」
「なんで、唐突に」
「オラァ!」
「!」

振り返られたと同時に、空条くんの守護霊が出て来て素晴らしい速度で殴り掛かっていて、バク転した。

「見えてるな」
「……はい?」
「これだよ」

指を指されているのは、青い守護霊だ。

「あ、はい」

それにしても、パードレの言い付けと、毎日の筋トレ欠かさずにしてよかった。バク転出来なくなってたらお陀仏だった、今の。

「お前にもあるんだろ」
「え、うん」

シルフを呼び出す。ふわりと空条くんの帽子を浮かす。

「ほら」
「それについての説明だ。ジジイが呼べって」
「あ、はい」

大きなヤでもつく職場の本山かな、と思った私は悪くないし、とりあえず、なにこれ。なんで囲まれてる。

「すたんど」
「そう、スタンドじゃ」
「いつから見えてるんだい」
「んー、物心ついたときからは見えてたと思うけど……うえ!?」

赤髪の特徴的な髪型をした、花京院くん、に肩を持たれる。君もなのか!と嬉しそうな彼に、曖昧に笑っておこう。

「コントロールは」
「バッチリです。あの、これ以上遅くなるなら、家に電話を」
「ああ、してきていいぞ」

空条くんの家の電話を取って、番号を押す。

「Ciao, sono(もしもし、私)」
「Che ore sono ora!?(今何時だと思ってる!)」

今、耳がキーンってした。やべえ、パードレが何言ってるかわからなく。

「Sta 'zitto!(黙って!)」
「Oh scusa(ごめん)」
「えっと、黒雲さん?」
「あ、ごめん、花京院くん、びっくりさせ」
「Mamma mia! Un uomo!?(マンマミーア!男だって!?)」
「Sta 'zitto!」

収集がつかない。誰か助けて、と思ってたら、受話器を取られました、空条くんにです。……あの、まずいです。中々戻ってこない高校生組が気になって、廊下に出てくる空条くんのお祖父さん、ジョセフさん。空条くんが住所言ったよ、平然と言ったよ。シャボン玉飛んで来るよ。空条くんが電話を切りました。

「おい、黒雲、ありゃ何語だ」
「え、イタリア語。パードレ、失礼、父さんが母さんと駆け落ちして、イタリアですんでたんだけど、母さんを病気でなくして、日本の方が安全だからって移住したけど、ほら、家の中だったらイタリア語になる、みたいな」
「とりあえず、多分、迎えに来るぜ」
「あ、うん。10分もしないと思う、よ……」

いや、ガラガラ、だったけど、他人の家だから、家ならガラス割れようがいいけど、他人の家だから。

「Si tratta di un'altra casa!(他人の家)」

蹴り飛ばしました。引いてる?知るかよ。

「Mi sei mancata!(会いたかったぞ)」

抱き締められた、ダメだこりゃ。

「シーザーじゃないか」

……空条くんのお祖父さん、パードレのことを知ってた。そういうパードレも、JOJO!?という、こんな見た目(40代)してるけど、70だっけ、パードレ。とか、遠い目した。もう辛い。

「ねえ、花京院くん、帰らないの?」
「ちょっと安静しなきゃならなくて」

頭に巻かれている包帯に、ああ、と頷いた。

「……空条くんのお祖父さんは、アメリカ人?」
「母親もな、イギリス系のアメリカ人だ」
「なんか、ごめん」

目の前で起こる波紋の応酬をどう止めようか、というところだ。そもそもの原因が父親がイタリアの大学に来ていたマードレを口説いての駆け落ちだし、パードレに非はあるし、パードレを止めればいいか、と、気配をゆらりと消して、波紋を込めた手刀をお見舞いしてやった。

「ごめん、空条くん、ご飯一緒にさせてもらうね」
「やれやれだぜ」

というわけで何故か空条家にお世話になってしまいました。高校一の不良なんだけどなぁ……。

なんだかんだで、承太郎の庇護下に入って、そのまま結婚、みたいな。


「徐倫、パードレのところに託したけど、大丈夫かな」
「大丈夫だろ」
「承太郎、パードレの話な訳だけど、おじいちゃんとひいおじいちゃん、妻子に手出しされないように、三行半突きつけられたり家を黙って出た、って話だけど、承太郎は私と徐倫を離さないでね」
「わかってる。それよりも離せと言われても俺は離さねえよ」

みたいな4部と。


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