時綴りの巫女
偽名 空知楓
本名 黒雲楓
ツナ達と同じ年。
並中生
ツナの認識は黒川や京子ちゃんといる病弱な子。
空知のときは目を包帯で巻いて、ウィッグで茶髪に見せている。目が見えないことにしている。
よく学校を休む。
目の色、髪の色はユニやアリアと同じ。
髪型は真ん中からの編み込みカチューシャで三つ編みになっている。
能力などは追々物語で。
黒雲家
時綴りを行う一族。
長い歴史を持ち、時綴りの“書”は、一族が大切に、時には命をかけ、守られている。
時綴りの祖は、セピラの血を引き、現在では、シモンとボンゴレの血も引かれている。
これは極秘とされ、黒雲の血族のみにしか伝えられない。
時綴りの“書”は、歴史的にも高価で狙われやすいため、マフィアに護衛されたこともあり、関わりがあることもある。
特に、時綴りの最中の“書”を読むことは、暗黙の掟に触れる。
7年前ほどに一族虐殺事件があり、その存在は消えかかっている。
時綴り
黒雲血族の者が未来を見たことを書き記すこと。
黒雲血族の者はいつ、どこで、何が起こるか、視る力があり、一人一人違う書に視たことをそのことが起こる日のページに書くこと。
これが時綴りの最中の“書”。
選ばれた血族のものが今日に起きたことを別の“書”に書き1年分ができれば、時綴りの“書”となる。
黒雲血族の視られないことは、自分の身に起こること。
だが、自分の死は必ず視る。
そして、人が死ぬときを見ると、止めることができない。
人と目が合うと全ての時間軸のことを視ることができる。(調整可能)
ただし、自身と関わることは視えない。
黒雲血族は多少の未来を変えられる力を持つ。
なので、瀕死状態などならば、助けることができる。
この力をしようすることによって視力が低下していき、やがて失明するが、未来、人の過去、未来を視ることができる。
煙が舞う。
橙の炎を頭に灯した少年と、禍々しいオーラを出す少年がぶつかった。
激しい戦いの末、帽子を被り、服を着た包帯人間が現れる。
彼らは復讐者─ヴィンディチェ─マフィアの掟を守る者たち。
彼らが、禍々しいオーラを出していた少年達を連行した……。
その後に一瞬、少年達の過去が流れた。
「はっ、はぁっ…」
嫌な汗が伝い、目を閉じたときにフラッシュバックする。
「っ……19--年--月--日。何かが起こった?」
開けてはいけない記憶、それを開けたくなるのは、あまりよくない考えだろう。
でも、私は、
「彼らは、何をされていた……?」
好奇心には勝てない。
例え、どれほど、恐ろしくても、真実が知りたい。
目を閉じ、集中する。
そして、体が重くなる感覚に陥る。
このときが時歩きに入ったということだ。
目的時に着いて、私の目の前では多くの子供が人体実験のモルモットにされていた。
そして、死んだ。
「……………エストラーネオファミリー」
今に戻ってきて、深呼吸をする。
今日視た未来を書に書く。
そして、今日は休むと連絡を入れ、地下に籠もる。
先代達が遺した書を余すことなく読む。
そして、それをパソコンに打ち込んでいく。
パソコンは完全のオフライン。
この膨大な情報を他人に見られてはいけない。
と言っても、膨大な情報から求める情報があるかもわからないのに探すのは効率が悪いけどね。
パソコンと向き合って、気づけば3時間が経っていた。
体を伸ばすと、パキッと鳴っていいのかわからないが、鳴る。
今日は、ケーキでいいかな、と思い、ケーキ屋に向かう。
「……一種類ずつ全部ください。」
「……かしこまりました…」
ああ、またこの人か、と見られる。
1週間に1度、一種類ずつ買う私は、店員に顔を覚えられるほどお得意様としている。
箱に詰められたケーキを持ち帰り、冷蔵庫に入れる。
消費期限は1日だけど、大丈夫だろうと思う。
私の1週間分のご飯を確保したので、モンブランをパソコンの近くに置き、食べながら作業をする。
1冊を終え、体をほぐしながら部屋から出る。
そして、ケーキを黙々と食べる。
ピーンポーン
「………はい?」
「やあ」
「帰ってください」
「イヤだよ」
雲雀恭弥だ。
この街で唯一黒雲楓を知っている人間。
画面越しならば、力を使わない。
だから、ちょっと嬉しい。
でも、ちょっとしつこい。
「……入る」
そう言われると同時にドアが開いた。
きっとポストに入っていた鍵を使ったのだろう。
家にいれとけば良かった……。
後悔しているとすぐにリビングに入ってくる。
まあ、でも、靴は脱いでくれているみたいだ。
「最近休みすぎだよ」
「貴方には関係ないでしょ。私は忙しい」
目を合わせないように、話す。
「こんな家で何をしてるのさ」
「貴方には関係ない」
それだけなら帰ってと言う。
「イヤだよ」
が、即答である。ふざけるな。
「あなたは他の不登校者を訪ねた方がいいと思うわ」
絶対来るようになるから。
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