3-5

夕飯の非常食を食べ終えたところで、なにもやることが無くなった。
トランプとか持ってくれば良かったと後悔したが、真面目な俺は「いや、これは訓練だ」と自分に言い聞かせる。
それにしても夕飯の量が少ないなぁ。お腹が空いた。

そんなことを一人で考えていると、突然教室の扉が開いて何人かの女の子達が姿を見せた。


「優太、お菓子持って来てるんだけど一緒に食べない?」

「まじで!行く!めっちゃ腹空いてる!野谷たちもいこーぜ」


女子の甘い誘惑に乗せられた深瀬たちはそのまま女子部屋へ行ってしまった。
俺は訓練だからと自分に言い聞かせてこんなに我慢しているのに、女子と戯れるなんてけしからん。そういう時こそ俺を誘ってくれよ深瀬様。

深瀬と一緒に行った人たちは剣道部の人たちで、深瀬と一緒にいるのをよく見かける。ああいうのを見ると、俺も部活入れば良かったなと時々思ってしまう。

深瀬もいなくなってしまい、更にやることが無くなった俺は音楽を聴きながら横になった。
今日、意外と疲れたなぁ。明日は筋肉痛になりそうだ。

ああ、なんだか眠くなってきてしまった。


21

目次
しおりを挟む