※エセ沖縄語使用中。
雰囲気をだそうとしている程度です。
それでも大丈夫な方だけスクロールお願いします!




























彼が海を見ている時の目は
とっても真っ直ぐで透き通っていて好きだった。


それは彼がテニスをしているときも同じだった。


彼は海もテニスも大好きなんだなということは口に出さなくても分かった。






「なまえ、今日一緒に帰らねーか?
なまえがよければの話だけど…」



「え、うん!全然大丈夫だよ。
凛くんからそんなこと言われるのなんて久しぶりだなあ…」



「たまにはいいだろ。なまえと喋りたいんやし。」




幼馴染であり、彼氏でもある凛くんはテニス部に入っててなかなか一緒に帰れない。

だからこうやって誘ってくれるのはすごく久しぶりですごく嬉しい。




「なまえ、しっかりつかまってるさー」



「うん、」




凛くんが自転車をこぎ始めると
私は歩いてるときとは違う風の感じ方に

ああ、凛くんが近くにいる

と実感する。




「なまえ、今日の世界史のノートとれた?」




「うん、ちょっと早かったけど」




「あとで見せてくれやし。俺つい寝ちゃったんさ。」



「あは、いいよ。
凛くんは世界史いっつも寝てるよね。」




「…なまえ見てたのかよ」




「だって凛くんのこと見るの好きだし」




「…これからは起きるばーよ。見られたくねーやさ。」




「明日楽しみにしてるからね、ふふ。」




あいひゃー、
明日4時限目やからきついさあー。



前を見る凛くんにつられて私も前を見るとそこには海があった。







「久しぶりになまえと海見るさー」



「綺麗…
なんか、いつ見ても綺麗だな。」





自転車から降りて、砂浜に座り込む。
赤い空が海まで赤く染めていた。


私たちしかいないしんとしたこの場所で
凛くんが少し小さな声でつぶやいた。





「…これかららしくないこというけど気にすんじゃねーど」



「え…?」




凛くんはそう言って真っ直ぐ透き通ったあの目で私を見た。




「…いつも一緒に帰れなくてごめんな。
ノートもありがとう、助かるさ。
あとなまえでーじ可愛い。


…愛してるさー」





真剣なその口調で一気に言ったと思うと
私を抱き寄せてその勢いで軽く口付けをした。




「凛くんっ…」




「っあーーーー!!こんな恥ずかしいこと言って耐えられるはずねえさー!」





凛くんの体温はいつもより少し高い気がしてそれが伝わって来てどきどきする。



「…私も…凛くん大好きだよっ!
毎日一緒に帰れなくたっていい。
私は凛くんがテニスしてるところ大好きだし
ノートだって…凛くんの役に立ってればそれで十分だし、
凛くんはすごくかっこよくて私なんかじゃつり合わないくらいだもんっ…


だからこうしてくれるだけで私は幸せだよ…?」




だんだん言ってるうちに恥ずかしくなって凛くんに顔を埋めると、
凛くんがさらに強く抱きしめた。





「なまえが可愛すぎるんさー」






久々の海は私たちには眩し過ぎて




私たちはこんなきらきらな海みたくならなくていい。

砂浜の中で所々輝いてる貝殻みたいに
少しずつ、少しずつでいいから素敵な思い出を作って行くんだ。







人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -