第一章〜友情の足枷〜
31page 後悔と友情
驚いた、ツナを引き止めたらフェンスが崩れて、真っ逆さまだ。
こんなはずじゃ、こんなつもりじゃ、頭の中に何回も何回も後悔が駆け巡る、落ちていくスピードに逆らうように、ゆっくりと思考が駆け巡る。
ああ俺は、取り返しのつかないことをしたんだと、そう思ってももう遅くて。
ツナ、ごめんなツナ、馬鹿な俺のくだらない嫉妬心でお前をとんでもないことに巻き込んじまった。
でももう、悔やんでも遅くて。
重力に逆らうことなく体は猛スピードで落ちていく。
こんな事なら、こんな事なら、せめてもう一度アイツに会いたかった。
ちゃんと、謝りたかった。
まるで走馬灯のように駆け巡る思い出に涙がでる。
ああ、ああ、ああ、なんて情けないんだ。
俺はなんて弱いんだ。
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