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「…何者だよ、あの男。」
ユイさんと殺り合うトラファルガー・ローを横目に、アタシは回りの奴等を敵味方問わずなぎ倒していく。
アタシの武器はクナイと呼ばれるワノ国の武器で、シノビとかいう奴が使う武器らしい。
他にも色んな飛び道具を使ってる、シュリケンってやつもあるぞ!
んで、一番のお気に入りは、黒妖っていう小太刀!
ユイさんの持ってる黒妖蝶と対なんだぜっ!いーだろっ!
っと、そんな場合じゃ無かった…
さっさとコイツら気絶させて縛らなきゃなー。
「ほいっと!」
向かってくるやつ全員を峰打ちで気絶させる。
これはユイさんの命令だ、誰一人として殺さず、生け捕りにしろ…。
ユイさんにしたら珍しい命令だ、何時ものユイさんなら生死問わずで潰しにかかれって命令すんのに…。
何かあんのかなー、ま、ユイさんがそう言うんだからきっと正しい、うん!
そんなこんなでバッタバッタ倒していってたら、二方向からビリっとした殺気を感じた。
「調子に乗ってんじゃねぇよ!」
「大人しくしてな、女を殺すのは嫌いなんだ。」
キャスケット帽子とバンダナの男に挟まれる。
後頭部には銃が、目の前には刀が。
うーん、コイツらどうやって気絶させよう。
「あーあ…、殺せないのって面倒だよなぁ…。」
「…何?」
わざとらしくため息を吐いて目の前の男を見下す。
姿勢を低くしてアタシの目の前に刃を突き付けるキャスケット帽子の男は眉をピクリと動かした。
「退いてくんない?
アタシは上司の命令でアンタらを殺せねーんだよ。」
「っは、よく言うぜ…。
テメェの言うその上司とやらはさっきから俺らの仲間を撃ち殺してんじゃねぇかよ…っ!」
瞳に怒りを宿してアタシを睨むキャスケット帽子。
…はあ、なーんも解ってねぇやコイツら。
「テメーの目は節穴ですかァ?
ユイさんはちゃんと急所外してるし、何より実弾なんかこれっぽっちも使っちゃイネェよ。」
「…っ!」
アタシが言うと二人は回りに転がってる奴等に視線を移した。
チャンス…っ!
「ッオラァ!」
「なっ!?」
「ぐぁっ…!?」
隙をついて二人と距離をとり、峰打ちを決める。
二人はその場に倒れ込み、気絶した。
「あー、ちっとやり過ぎたかな…?」
完全に伸びた二人をみていたたまれなくなるが、先ずはこの二人を縛ることにする。
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