黒猫さんの物語。 | ナノ


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「そりゃ、殺せるはずないっしょ。」



思わず、声に出しちまった言葉。

ローさんはそれを、聞き逃さなかった。



「どういうことだ、イルカ…。」



ローさんの殺気に当てられて、俺は上手く言葉を紡げずにいた。

…こんなローさん、見たことねぇ。

今までも何度かブチキレたローさん見たことあるけど、それでも"マジ"じゃなかった。

つまりそれは、"あの人"はローさんが"マジ"になるくらいすげぇ人って事で…。





「私についてくるよりも、彼処にいる彼らについていった方が楽しいわよ?」





ユイさん、ユイさんが言ってた通り楽しいよ、だからさぁ…





「…いずれは私も、彼等と、共に。」





早く、来てよ。



「答えろイルカ。」



俺がローさんに殺されちゃう前にさ。



「…じ、つは、」

俺だって命が惜しい。

震える声を絞り出す。

そんな時だった、



「何してんだ、ロー。」



まるで見計らったかのようなタイミングで、ペンギンさんが入ってきた。




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