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へたり、
ユイさんが部屋を出てすぐ、アタシはその場にへたり込んじまった。
…あの、「さあ、知らないわ」って言った時のユイさん、超こえぇぇぇ…!?
じ、地雷踏んじまった…!?
いや、でもユイさんとあのイケ好かない男はぜったい何かある、アタシの勘がそう告げてる。
…でもユイさんからこれ以上聞き出すのは難しいだろう、なら、アイツらに聞くしかねぇな。
「けど何か、ムカつくな。」
ただでさえユイさんの顔面殴りやがったあのペンギン帽子に腹が立ってンのに、あの親玉に昔の事聞くってのもなぁ…
「…でも他に手段無いしなぁ」
…うん、セにハラは変えれねぇって言うし、行くっきゃねぇや。
パンッ!
頬を叩き、気合いを入れる。
「…っし!行くか!」
向かう先はユイさんの"隠れ家"…、地下の拷問部屋。
ポッケに入ったままの部屋のカギの感触を確かめながら、アタシは階段を降りていく。
…アタシ、けっこーユイさんと長い間一緒にいるけど、あんな奴らの話なんか聞いたこと無いしなぁ。
何てーか、気に食わねぇ。
モヤモヤを抱えたままアタシはやけに空調整備が行き届いた拷問部屋に足を踏み入れた。
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