追記


マサル腐男子ネタが絶賛脳内増殖中。

「やばい、ぜっったい黒崎さんと白川さんデキてる!白黒萌え!」

とか

「隊長とトーマって歳の差どんだけっ!大人子供ヤバすぎるっ!」

とか

「ガオアグ‥アグガオ‥どっちでもいいけど萌える!許す!」

とか

「すまんっチカっ!こんな兄ちゃんを許してくれ‥っ!リリチカ最高っ!」

とか。


以下はリクエスト(笑)頂いたので書いた小ネタですよ。

*腐男子マサルが
本気でトーマに告白されたら


今日もネタ満載の職場に一人脳内をピンク色にしていると、ライバルであるトーマが上司の薩摩隊長と書類に目を通しながら話をしている姿が見えた。この二人は私的にイチ押しカプなので自然とフィルターもかかり、きゃっきゃしながらも周りには腐男子である事がばれないように。なるべく興奮を抑えながら一瞥する。

(うわぁ〜〜〜〜近い近いっ)

(あのトーマの顔の角度って、上目遣いになるよな‥シャンプーの匂いとか届く距離だし、)

(ギャーーーーっヤバいヤバい!死ぬっ、萌え死ぬっ、禿げる、ヤバい!)

「あんた何一人百面相してんの?」

「ぎゃあっ!!!‥ヨ、ヨシノ‥」

絶賛悶え中に、突然チームで姉貴分なヨシノに声をかけられ思わず叫んでしまった。

「ななな‥何でもねぇっ!」

「あっそ?ねえ、この入力作業終わったら資料室からこのファイル取ってきてくんない。重くて私一人じゃ大変なのよね」

「ああ、別にいいぜ」

「午後までに持って来てくれたら良いから。はい、お礼前払いであげる」

カサリと飴が数個入った小さな袋が机の上に乗った。

「お!サンキュー」

「じゃ、頼んだわよ」

「任せとけ」

飴を一つ頬張りキーを鳴らす。
ヨシノは白黒かぷに絡ませて三角関係、片恋なシリアスとかも良いけど、ネオンとの甘イチャラブとかでも可愛いかもな。
なんてニマニマしながら、口の中のリンゴ味を転がした。


******

「え〜‥と‥げっ?!これ!?」

ヨシノから持って来るよう頼まれたファイルは予想以上に分厚く見るからに重たそうなもので苦笑いがもれた。

「確かに‥ヨシノ一人じゃ無理かもな」

ハハ‥、オレですら怪しい。と呟き資料棚から引っ張り出す。やはりズシリと重みがきて気を抜くと落としてしまいそうだ。

(もしヨシノが取りに来たら‥そうだ。トマヨシも良いかもな!僕が持ちます、なんて密着状態になって、ヨシノがヨロけてこけそうになった所をトーマが抱えて、そんでもってトーマがそのままヨシノにキスとか‥)

「マサル」

「ぎゃあああっ!!!」

いかがわしい妄想中に、件の人物‥トーマから名前を呼ばれたものだから、マサルは化け物に会ったかのような叫びをあげた。

「一体何だ、君は!」

「わ‥わりぃ‥、」

力無い笑いで茶を濁し、そういうお前は何しに来たんだよと話を変える。

「そのファイルだが、上下の二冊でワンセットなんだ。流石に二冊運ぶのは無理だろうし、僕も手伝うよ。」

「おお、そうなのか?んじゃ頼むわ」

「ああ。」

同じくらい分厚くて重そうなファイルをトーマが持とうとする前。何を食べてるんだ?とちょっと眉をひそませてマサルに近付いた。

「え‥と、飴。」

「はあ、ここは基本飲食禁止だぞ。」

「わり‥今、食うし」

「そういう問題じゃないんだが、」

まあまあと、小さくなった塊をガリガリかみ砕く。貰ったばかりですでに2個目な飴の、レモンの風味が薄くなっていった。

「‥それ、なに味の飴だい?」

「あ?レモ‥」

ン、と小さく音が漏れたのを最後にマサルが息をするのさえも忘れてしまったのは。
急に近付いたトーマの顔が視界いっぱいに広がり。唇に暖かい感触がするのは何でだろうと、考えていたからだ。

ふに、とした柔らかい感触に。
ちゅ、と奏でるリップ音に。

思考停止のため開け放たれたままの視界を支配していたトーマの顔が、やっと離れていったかと思うと。

「ファーストキスはレモン味って本当みたいだね」

ニヤっと唇を舐めながら言う彼に、やっと自らに訪れた事態を理解すると。

ドサーッ!!!

「ってーーっ!」

抱えていたファイルを足元に落とす。
甲への直撃は免れたもののそれは脛へと倒れ込んできて鈍い痛みにうずくまった。
大丈夫かい?とトーマがしゃがみ手をマサルの肩に置こうとした。が、マサルはその気配に思わずビクッとして、壁まで後退る。顔が真っ赤に染まっていくのが自分でも分かった。

「んな、なっ‥な‥」

アワアワと酸素を求める金魚の様に口はパクパクと、言いたい事はあるのに聞きたい事があるのに出てくるのは言葉にもならないモノだった。

「なんだい?マサル。」

「おまっ、なん‥っ??!」

「マサル、よく僕の事見てるよね。それとも隊長の方?」

「は?え?」

「気付いてないとでも思ったかい?それで結構締まりのない表情しているだけど、それって脈ありでいいのかな?」

「お前、なにいっ‥いや、その、見てなかった訳じゃ‥」

「で?どっちを見ていたんだい」

「いや、あの、どっちも‥つうか‥その、」

だんだんか細い声になる。まさか腐ったフィルターで見ていたなんて絶対に言えない。脳内でアレやコレやさせてるなんて本当に言えない。

「てゆうかお前、なに、キスとかっ!」

「うん。マサル、僕は君が恋愛感情で、好きです」

「‥‥‥‥‥は?」

「本気だよ。」

そう言ってまた、ちう。なんて効果音がしそうなキスをおでこに落とすものだから。

「さあファイルを運ぼうか。」

マサルは未だに真っ赤なままアワアワしているし、トーマはやたらと良い顔になっている。

(え?え?オレ‥トーマにキス‥つうか告白???え?)

リアルに「それ」が迫ると、薩トマで萌え萌えしていたのも昔に思えるくらい、前とは違う形でトーマを見てしまうようになってしまった。
とりあえずバクバクしている心臓にムチを打って、落としたままのファイルを拾いヤツの後を追った。


とりあえず終わり。
オチないオチだけど小ネタだしね。つうか貴族様、それ自信過剰ですよ勘違いですよ^^
資料が落ちてきて押し倒すパターンと迷ったけど、飴ちゃんチッスになったよ。
‥飴かみ砕いてたけど。
ファーストキスはレモン味がしたかったので奇しくもキスの日にファーストキスネタ投げ込んで良かった^^^^


「今日はキスの日だからね。祝福を込めて君に」


マサルさんは真っ赤になっても応えてくれるんだよ羨ましいよ。
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