追記


それが乗り掛かった船であろうと、僅かでも琴線に触たなら君は命すら惜しまず全力を尽くすだろう。そうして、何かあった時、君は自らを責めるのだ。

「俺が‥側に着いててやらなかったから‥」

「君の、せいじゃない」

「でもよ、もし‥」

もし、ずっと居てやれてたら。

同じ結果が待ち受けていたとしても、君は出来得る全てを尽くさない限り、そうして責め続ける。
君は強いから。万策尽きたとて何らかの活路を見出だし、あるいは作り出す力を持っているから。

たとえそれが、痛む程の力付くで、君を蝕む様な強さだとしても。

君は言った。漢の喧嘩は常に命がけで死ぬ事を恐れた時点で既に負け、と。
こうも言った。
敵に背を向けて逃げ出せない、どんな逆境でも一歩も引かずに立ち向かう。それが漢の生き様だ、と。

僕にはそれが悲鳴に聞こえた。
怖いと思った。
君のその信念が。
考えが。
生き方が。

怖いと思った。

君に畏怖はないのかい?
足は震えないのかい?
涙は出ないのかい?
拳は‥痛まないのかい?

逃げればいいじゃないか。
引けばいいじゃないか。
敗けを認めたっていいじゃないか。
命をかけなくったって‥いいじゃないか。

怖い。

そうして、強迫観念にも似たそれに君は潰されてしまうのではないかと。
僕は怖くて仕方がないんだ‥。

行かないでくれ。
立ち止まってくれ。
こんな僕を君は弱虫と罵るかい?
それでもいいよ。
でもマサル。
君は、君も守るんだ。

命なんてかけるな。
怖いなら叫べ。
鳴け。
喚け。

潔く散ろうだなんて思うな。
頼むから「守るもの」にマサル自身もいれてくれないか。君が誰かの為に君を蔑ろにする度、僕は君が、憎ましいほど悲しくなるんだ。

一体誰が君を守るんだ、と。
そうやって君に傷が増える毎に、僕の心もズタズタになっていくんだ。

「君のせいじゃない、マサル‥」

だから、お願いだ。
それ以上拳を傷だらけにしないでくれ。足のすくむ僕が追い付くまで。
どうか、どうか。
君よ、壊れないでくれ。

(あるいはもう、君はとうに、壊れてしまったのかい?)



着地点見失った/(^O^)\←
ただの喧嘩好きってだけで重く考えすぎ?でも改めて見たときに兄貴の考え方が大事な何かを守る為に、漢は云々ってやつがある種の強迫観念となってマサルを縛ってるように思う場面もちょいちょいあったもので‥。
簡潔に言うと危ない因子持ってね?
です←
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