追記


(あ〜〜〜‥なんっか寝付けねえなあ、)

「まさる」

「‥‥え?」

「まさる」

「なんだ?」

「すー‥」

「ね‥ごと、か」

「まさる」

「なんだよ、トーマ」

「どこ」

「‥ここにいんだろ」

「いない」

「全く‥ほら撫でてやっから」

「だれ」

「俺だっつうの」

「まさる‥」

「しょーがねーなー。腕枕するから顔ちょっとあげろよ。それで、頭から抱きしめてやる。」

「んー‥」

「これ暑くないのか?」

「すき」

「ぷっ、そーかそーか、好き、か」

「‥マサル?」

「ん、あ、わりぃ。起きたか?」

「‥なに?」

「え?」

「暑い‥」

「なんだよ、お前が、」

「でも気持ちいい‥」

「‥そーか。」

「あったかい‥」

「暑くねえ?」

「うん‥」

「トーマ?」

「ん‥」

「寝ろよ。まだ夜中だから」

「‥‥‥」

「ずっとギュッて、しててやるから」

「すー‥」

「‥夏前はあんま寝れねえんだろ?寝れる時はゆっくり寝ろよ‥なんか俺も眠くなってきたな‥お休みトーマ‥」


腕枕のまま、もう片方の腕はトーマの頭に回して抱きしめながら眠る。翌朝に寝ぼけて覚えていない奴から暑いと怒られるまで。
空はまだ、暗く俺たちを包み込んでいた。
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