「なぁなぁ」
「ん?」
「あのさ」
「うん」
「その、よ」
「うん」
「あのな、」
「うん」
「…あ"ー!…わり、なんもねぇ」
「どうしたのブン太!はっきり言わないなんてめずらしいね?」
「そうか?」
「うん。いつも強気じゃん!」
「まー…そうかもな」
「で、どうしたの?私に何か言いたいことがあるんでしょ?」
「あぁ…。あのよー…」
「うん!ちゃんと聞くから、言っていいよ?」
「(ちくしょう、かわいい)……調味料、加えてみねぇ?」
「………………………………………………え、ごめん、なんの話?」
「じゃぁ香辛料」
「待って待って!何の答えにもなってないよ!料理の話?」
「ちげーよ」
「香辛料ってなに!?何に香辛料を加えるの!?」
「俺達に」
「俺達って…ブン太と私?」
「そう。俺達、付き合って1ヶ月くらい経っただろ?」
「うん。そうだね!」
「一緒に帰ったりもしたし、遊んだし、手もつないだよな」
「うん。楽しいね!」
「楽しいよな、俺もだ。…でな、そろそろ俺達に香辛料を加えてみねぇかって言ってんの!」
「……意味分かんないよー!」
「っあー!もーバカ!こうゆうことだ!」
「丸井さん、やーっとキスしたッスね」
「ふふふ、いきなり香辛料って言われても分かんないよね」
「仁王が丸井の相談にのったんだろ?」
「まさか仁王くん…」
「プリッ」
「丸井にヘンなことを吹き込んだ確率85%」
「鵜呑みにするブン太もブン太だけどね。さ、練習始めようか」
「ぶちょー?丸井さんほっとくんすか?ずりーッスよ!」
「心配するな赤也。真田が喝をいれるだろう」
恋のスパイス
配布元 BLUE TEARS
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