隣の席の芥川くんは、よく眠る子です。

その寝顔がとても幸せそうで思わず見つめてしまう。

実は、好きだったりする。



「(今日も健やかに眠ってらっしゃるなぁ)」



晴れの木曜日、5時間目、古典。

絶好の居眠り日和の今日も、いつものように腕を枕の代わりにして顔をあたしが座ってる方に向けて眠ってる。



「(どんな夢みてるんだろ。テニスかな。食べものかな。ムースポッキーと羊が好きって噂で聞いたなぁ…)」



直接聞いてみたいけど、喋ったことないしなぁ…。

ちらっとまた芥川くんを盗み見た。

……あれ、



「おはよ」



と、目があった芥川くんに小声で囁かれた。

そして驚いているあたしに笑いかけて、また目を閉じた。

…もう寝息が聞こえる。


目が合うと、どうしていいのかわからない


(ってゆうか動けない!)






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