「はい、とうちゃーく!」





氷・帝・学・園!

高級感がぷんぷん漂ってる!

……………気がする。

さすが、お金持ちエリート校。





「まずはコートに行ってみよう!」




















「あれ……」





誰もいない…

あちゃぁ…今日は部活ないんだ

どうしよう…困った

け・ど!

こんなときは!





「神頼みならぬ鳳くん頼みー!」





困ったので電話かけちゃいましょう。



プルルルル…





「…もしもし?」

「あ、鳳くん?どうしよう!」

「どうしたの名前ちゃん?何かあった?」





ちゃんと聞いてくれるとこが優しいな!





「あのね、私今氷帝に来てるんだ」

「え、氷帝に?なんで?」

「跡部さんたちに会いに…」

「あーん?俺様に用があるのか?」

「跡部さん?!」

「お前からの告白なら受けてやるぜ?」

「跡部ジャマー!名前ちゃーん!元気ー?」

「あれ、芥川さんもご一緒なんですか?」





鳳くんと跡部さんと芥川さん?

珍しい組み合わせ……





「俺もいるぜ!名前!」

「向日さん?」

「相変わらず可愛い声しとんなぁ」

「忍足さんまで…」





忍足さん相変わらずお世辞がお上手ですね!

何言っとんねん、名前ちゃんに対しての言葉は全部本心や





「皆さんお揃いで、どちらに居るんですか?」

「俺の家だ」





あ、あの跡部ッキンガム宮殿……





「打ち上げか何かですか?」

「まぁ、そんなところだ。準備の段階だがな」





皆でパーティーの準備なんで、仲良しで良いな!

なのに私が邪魔しちゃだめだ、うん

氷帝にはまたいつか来れば良いし

電話かメールでお祝いの言葉を贈ろうかな

とりあえず今回はやめとこう!





「それで?用事って何だ?」

「あ、宍戸さん!お久しぶりです!用事はもういいんです」

「ぁあ?なんでだ?わざわざ学校まで来るほどのことなんだろ?」

「いえ!ほんと、大した用じゃないんで……」

「遠慮すんな。言え」





なんか今日はいつにも増して男前度が高いです宍戸さん!





「あのー…実はですね、3年生の先輩方に卒業おめでとうございますって言いに来たんです」

「どうゆうことや?」

「(あ、忍足さんに代わった)他校生と言えど、忍足さん達は私にとって尊敬している先輩方なので、卒業を祝いたいなと思って、学校まで来たんです」

「お前優しいな!」

「そんな、全然。向日さんほどじゃないですよ」

「名前ちゃん謙虚すぎだよ!そんなとこも好きだけど!」

「(直球すぎるだろジロー…)わざわざ来てくれたのに悪ィな。サンキュ」

「いえ!アポなしで来た私が悪いんです!だから宍戸さんは謝る必要ないですよ?」

「そうだぜ?名前は俺に会いに来たんだ。何勘違いしてやがる」

「はぁあ?!アホアホ跡部!名前は俺ら3年生に会いに来たって言ってんだぜ?!」

「名前ちゃんの言ったこと覚えてないなんて最悪ー!」

「あーん?何言ってんだ。名前がお前らなんかに会いに来るわけねーだろ。3年生に会いにってのは口実で、俺だけに会いに来たんだ。そんくらい汲み取れよ。バカ」

「跡部、妄想も大概にしんと大勢の彼女サンら、離れてくで?」

「っテメェ…!根も葉もねぇこと抜かしやがって…!(名前が勘違いしたらどうしてくれんだ!)」

「そやかてほんまのことやんか(俺はそれを狙っとるんやで)」

「ああああ跡部さん押さえてください!」

「図星だから怒ったのかよー!」

「跡部ハレンチだCー!」

「向日さんも芥川さんも煽らないでくださいよ…!」





…………………………何だろ、この疎外感

電話の向こうは騒がしくてすごく楽しそうだけど……

私、忘れられちゃってるや……!

切っちゃっても良いかな……一応おめでとうございますとは伝えられたし……





「おい」

「ぅぉあはい!?」

「…何だその反応。色気無ぇな」

「日吉くん?!一緒に居たんだ」

「あぁ。電話一つに大騒ぎな人達に呆れてただけだけどな」





あぁ…なんか想像つくなぁ……





「やけに静かだけど、皆は?」

「ちょっとした乱闘になってるから場所を変えた」

「と、止めてあげて!」

「鳳と樺地と宍戸さんが止めてる」

「あ、そう…」





協調性がないってゆうか…マイペースってゆうか…





「…お前本当に跡部さんに会いに氷帝に来たのか?」

「え?いや、跡部さんだけじゃなくて3年生の先輩たち皆にだよ」

「…そうか」

「うん」

「………次は俺だけに会いに氷帝に来い。いいな」

「え、ちょっと、日吉くん?!」





……え、電話、切られちゃった、よ…?

最後の言葉も意味分かんないし…

いやぁ、





「面白いな、日吉くん!」





★オマケ

「あ!おい、電話は!?名前は!?」

「向日さん達がケンカしてる間に終わりました(下剋上だ!)」


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