「あぁー……3月………」





先輩たち、卒業しちゃう

卒業したら会うことなんてなくなっちゃうんだろうな

……………どうしよう、寂しい





「……へこんでる場合じゃないな!」





先輩たちが卒業する前に 今までありがとうございました! って伝えなきゃ

式当日は忙しいだろうし(女の子からの呼び出しとか!愛の告白とか!第2ボタンくださいとか!)

それにきっと私泣いて、言いたいこと言えないかもしれないし

今のうちに、伝えておかなきゃ





「行動あるのみ、だー!!」





先輩たち探そう!




















「確か今日はミーティングがあったはず…」





マネージャー参加不要だったから私は参加できなかったミーディングが!

何の話するんだろ

卒業する先輩から部の伝統とか、心構えとか聞くのかな

分かんないけど、手塚部長なら有り得ない話でもないと思う!





「皆どこに居るんだろ……部室…それか会議室……」

「あれ!?名前ちゃん!?」

「あ!菊丸先輩!探しましたよー!」

「えっ、ちょっと待って、なんで名前ちゃんがここに居るの!?」

「…そんなに驚くことですか?」

「ぅえ!?や、べつに?えーとそれで?どうしたの?」

「先輩たちに用事があるんです!」

「用事?なになに?」

「後で言いますんで、皆が居るとこへ行きましょう?部室ですか?」

「うん部室ー」

「菊丸先輩はミーティング抜け出して何してたんですか?」

「ジュース買った帰りだったの!抜け出したんじゃなくて、ちゃんと手塚に言って出てきたんだからね!」





俺だってもうすぐ高校生にゃんだから抜け出すなんてことしないよん!




















わ、皆いる

いつもジャージ姿しか見れなかったから制服姿が新鮮だ





「名前先輩?!どうしてここに…」

「わ、忘れ物かよ!?」

「なんで越前くんも桃城くんも驚くのさ!」

「……別に、」

「なんでもねーぜ?」

「いきなりどうしたんだい?名前ちゃん。何かあった?」

「っ!暖かく受け入れてくれるのはタカさんだけですよ…!」

「あははは、何言ってるの。おおげさだよ」

「名前が来る確率は19%と低めだったのだが…」

「私にデータは通用しませんよ乾先輩!」

「それは悔しいな」

「一体どうした、苗字」

「本当に、何かあったのかい?」

「あ、手塚部長、大石先輩!あの、私から先輩たちにお話があるんですが…いいでしょうか?」

「あぁ、構わない」





おお…普通に許可もらっちゃった

どうしよう、ちょっと緊張してきた…!





「えっと………先輩方はもうすぐ卒業ですね。もう一緒に部活できないんだなぁと思うとすごく、寂しいです」

「僕も名前ちゃんに会う機会が減ると思うと寂しいな」

「あははもう!何言ってるんですか不二先輩!」

「僕の素直な気持ちだよ」

「え!?あ、ありがとう、ございます…」





けど照れるんでそんなこと言わないでください…!

本心だからしょうがないでしょ?





「(不二先輩は天然たらし…)先輩方には今までたくさんたくさんお世話になって、たくさんたくさん色んなことを学ばせてもらいました!本当に、本当にありがとうございました!」

「こちらこそありがとだよ、名前ちゃん!」

「名前ちゃんが居ると俺達の士気が上がったし、応援されるとすごく頑張れたんだ」

「菊丸先輩…大石先輩…」

「名前が泣く確率48%…」

「な、に言ってるんですか!泣きませんよ!もう……。えと、これからは青学テニス部を桃城くんと海堂くんと越前くん、それと私で強くしていき……ます!ね!」

「おう!任せろ!」

「………フシュー」

「そっスね」

「コリャ頼もしい後輩達だな」

「ほんとだにゃ」

「…頼んだぞ、苗字」

「っはい!だから先輩方も高校生活、頑張ってくださいね!……以上です。じゃ、私行きますね!ミーティングの邪魔してすみませんでした!」





ほんとはもっともっと伝えたいことがあるんだけど、言葉にできないから………うん

よし、次はあそこに行こうかな!





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