月日が経つのは早いもので、もう明日が始業式だ。



「緊張するぅぅぅぅぅぅぅ!」



もしかしたら、跡部を拝めるかもしれないし!

もしかしたら、ジロちゃんと同じクラスになっちゃうかもだし!

もしかしたら、がっくんと同じ委員会になっちゃうかもだし!

考えただけでご飯3杯いけますわ。

本当に楽しみで楽しみで、一昨日は氷帝学園を下見しに行ったくらい。

…まぁ、通学路チェックのついでだったんだけど。

校舎は漫画やアニメで見たのよりも立派だったような気がする!

実際に見たからかな…さすが私立だよね。

それに学校に持ってくものも昨日のうちに準備したし。

あとは明日を待つばかり!



「待っててね愛しのマイ スウィートダーリン達!」



………はしゃぎすぎた。







氷帝ってどんな雰囲気の学校なのかな。

やっぱり跡部は人気なんだろうな。

漫画でも女子生徒に「跡部様ー!」って呼ばれてたし。

あとは…んー…夢小説で得たイメージしか沸かないや。

エリート校で、お坊ちゃんお嬢様が通う中学で、テニス部レギュラーファンは熱狂的なお姉様方が多い…って。

ああ、考えただけで怖い!

これで(有り得ないけど)逆ハーなんて狙っちゃったら体育館裏に呼び出しくらっちゃうっての。

でも逆ハー…一度で良いから体験してみたい!大好きな氷帝レギュラー達に愛されたい!

…うんまぁ寝言は寝て言え、ってね。

私は全然、愛されるほど可愛いわけでも美人なわけでも、ましてや素敵な性格なわけでもないし…。

フェンス越しにレギュラー達を見れるだけで十分だっての!

そうだよ、生で見れるだけで私は幸せなんだから。



「ああでも見たら叫びそうで怖いよ…!」



ほんとに大好きなんだもん、氷帝!

小心者だから喋りかけたりする勇気なんてないけど、こっそり見て、ひっそり悦に浸れれば十分十分!



「あ、そういえば…」



忍足には女の影ありだった…。

彼が1番好きってわけないけど氷帝ファンとしちゃぁ、大ダメージだよ、うん。

忍足だけじゃなくて、跡部様はじめレギュラー全員に彼女がいるかもしれないし。

どうしよう…もしそうだとしたらへこんで学校行けないよ?!

いや、でも、見れるだけで十分なんだし!イイ男には女がいて当然だし!

王子様達、格好良いし!彼女がいて当然だよね、うん!







あ、この生活に慣れてきたら青学とか立海大にも行ってみたいなー。

生意気リョマ…腹黒不二…腹の底が分からない仁王…ガムの子…。

考えただけでうはうはだー!



「よし、さくっとご飯食べて準備して寝よう!」



明日に備えなくちゃ。





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