「…ん?どこ、ここ…………………あ、テニプリか」
見慣れない天上や家具を見てつぶやいた。
そうだ私、「異世界トリップ」したんだった…………改めて考えると凄いことだなー。
(制服のまま寝てたからスカートぐちゃぐちゃ…)
「よっしゃー!買い物するぞぉぉぉぉぉ!」
身支度を整え、無用心だけど通帳とカードを制服のポケットに入れて家を出た。
朝ごはんも出掛け先で済ませよう。
(まずー、服買って食べ物買ってー。あ、財布も要るなぁ…。あとー…)
と、指を折り買う物を考えながらマンションから街へ続く一本道を歩く。
買わなくちゃだめな物がたくさんだから大変だけど、こうやって考えるの楽しいんだよね!
それから10分ほど歩いていたら賑やかな通りに出た。
ここなら欲しいもの揃いそうだなぁ………ん!?
あ、あれってもしかして忍足侑士サンなんじゃないのぉぉぉぉぉ?!
うそ!ほんとに!?こんなすぐにテニキャラを見れるなんて思ってなかった!
…うん間違いない、忍足侑士だ。
うっわ、本物…しかも女連れだー…彼女とかかな。
遊び、とかだったら夢小説っぽいし萌えるんだけどなー!
本命だったらちょっとへこむな。
あ、角曲がっちゃった。
「本物の忍足見ちゃったよ…」
昼ごはんを街で済ませた後も店を見て回って、服と食べ物だけを買って帰った。
他の物も買いたかったけど一人でこんなに大荷物は持って帰れない…服と食べ物だけでも物凄い量なのに!
他の日用品は明日買いに行こう。
家に着くと時刻はすでに5時を指していた。
とりあえず買って来た食品を冷蔵庫や戸棚に片付けて、服も収納スペースに納めた。
「朝も昼もファーストフードで済ませちゃったし、豪華なご飯にしようっと」
ご飯も片付けも風呂も全部済ませて、テレビを見ていた。
名前も顔も知らない女性アーティストがラブソングを歌っている。
…私、ほんとに違う世界に…テニプリの世界に来たんだな…。
前いた世界と違う世界にいる、とゆう実感はあるのに未だに半信半疑な気持ち。
実は夢なんじゃないか、とか。
誰かに騙されてる、とか。
「これが嘘だったらいやだよー……」
私は元の世界には最初から存在しないことになってるんだよね。
皆からしたら最初から私は存在しないわけだから、私のことは知らないんだろうけどさ…。
私からしたら皆は私のことを忘れた、って感じなんだよね。
そういえば私のことを知ってるのは友達と学校の先生くらいだったなぁ。
…今頃みんな私の居ない世界で何してるのかな、なんて自惚れたこと考えてみたり。
まぁ、いつもと変わらず笑ってるんだろうけどさ!
明日もまた買い物いくし、さっさと寝よう。
「今日はハードな一日だったなぁ」
もどる