私が目を開けるとそこは家具などが設置してある部屋の中だった。
きっとこれが私の住むマンションなんだろう。
はっ、と きよがいないことに気付いた。
一緒に居ないってことはきよ、元に戻ったのかな…せっかく仲良くになれたのに忘れられるの悲しい。
けど私の世界に居たことを忘れるのがきよにとって1番だしね!
そして私は部屋の探索をすることにした。
一応全部見て回ったけど…一人で住むには十分な広さだなぁ…。
私の寝室だと思われる部屋に氷帝の女子用制服がハンガーにかけてあった。(萌える…!)
そして勉強机の上には学校の教科書や、カバン・ローファーなどの学校で必要な物全てが揃えてあった。
リビングに戻ると、最初は気付かなかったけど中央に置いてあるテーブルの上にぽつん、と通帳と判子とカード、白い封筒が置いてあった。
「まず最初はお金チェックよね!」
恐る恐る通帳を開いてみると、見たことも無い金額の数字が…。
「目眩がする…きよの言ってた通りだ」
お金の心配はない、って。
一生遊んで暮らせそうな金額だよ!
「次はこの封筒っと」
えーっとなになにー?
「【私立氷帝学園中等部 始業式のご案内】…?」
ふんふん…4月7日に始業式…8時40分までに発表されたクラスで待機、か。
って事は始業式まであと1週間くらい?
「氷帝レギュラーを生で見れるのはあと1週間…今から緊張しちゃうよ」
「よし、それまでに生活できる環境に整えなくちゃ!」
大きな家具はあるけど服や食べ物が一つもなかった。
買出し行かなくちゃだけど、今日は疲れたから買い物は明日からにしよう。
「今日はもう寝よ…」
あっちの世界できよに会ったのは夕方だったのに、こっちの世界ではもう夜だった。
時間の差を理解しながら私は自室のベットにもぐり、目を閉じた。
もどる