―放課後―
「部活頑張ってね、心、岳人くん、宍戸」
「うん!名前にそう言われるとやる気が出るわ!」
「お、俺もやる気でるし!」
「(お前はどこで張り合ってんだよ…)」
心とがっくんと宍戸を見送ってから教室を出た。
これがもはや私の日課となってる。(なんて贅沢な日課…!)
今日はペットショップに行って、リオの首輪を買いたいと思います!
今は子猫だから部屋の外には出さないけど、大きくなったら自由に外にも行けるようにしてあげたくて。
だから迷子になったら困るから首輪を…って、まだ先の話だけどさ!
黒猫リオくんには何色が合うのかなー、と考えながら歩き始めた。
お店についてお目当てのそのコーナーへ向かう。
進む道々で目に入る可愛いペット商品に目移りしながらも、首輪のコーナーに着いた。
色んな種類があって迷う…。
「(あ、これ可愛いかも…)」
気になったものに手を伸ばす。
と、誰かと同じタイミングになってしまった。
反射的にその相手に顔を向けて見ると
「(リョーマだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!)」
驚いてすぐ手を引いた。
どどどどどうしよう…!リョーマだ本物だ主人公!
リョーマもリョーマで手を引っこめちゃったし…あぁ…。
こ、ここは勇気を出して話しかけてみようと思います…っ!
「あ、あの…これどうぞ?」
「…アンタもこれ欲しいんじゃないの?」
「ううん!あたしはちょっと手にとって見たかっただけだから」
「そう」
「うん。だからどうぞ?」
リョーマにその商品を差し出す。
「ありがと」
「いえいえ!」
そう言ってリョーマは首輪を受け取って去って行った。
…リョーマと喋っちゃった…っ!!
心が乱れつつもリオに似合いそうな白い首輪を選んだ。
どうやらこのお店では名前を入れてくれるサービスがあるらしく、頼んでみた。
出来上がったらまた来なくちゃ!
家に着いてリオと遊びながら明日は休みだったことを思い出した。
とくにやることないし…
「テニプリ世界を散策してみようかな」
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