昼休み。

ご飯を食べ終えた心と私が喋っていると校内放送がかかった。



『各クラスの図書委員は至急、職員室前に集まって下さい。繰り返します。各クラスの―』


「このクラスの図書委員って名前と宍戸だったわよね?」

「うん。行かなきゃだ!」

「苗字、行くぞ」

「うん!」

「いってらっしゃーい」



手を振る心に見送られて教室を出た。





「図書室の担当日の予定表?」

「俺達の担当もうすぐじゃねーか」



職員室前に着くとすぐ、図書室で仕事を担当する日の割り振りが書いてあるプリントが配られた。

どうやら集まった理由はそれだけだったらしく、すぐ解散となった。

…これだけの用事なら担任を通してとかで十分なんじゃないの…?



「仕事内容ってどうゆうのかな」

「受け付けとか本の整頓とかじゃねぇ?」

「なるほど」

「けど司書が居るからあんま仕事ねーと思うぜ」

「え!司書さん居るの?!」

「あぁ。ま、『氷帝』だしな」



司書が居るなんて知らなかった…!

けどそんな楽な委員なら競争率高いはずなのに、クラスで委員を決めたとき私の他に手を挙げた人なんて居なかったよ?

最後まで決まらないから先生が寝てた宍戸を図書委員に指定してやっと決まったくらいなのに。

なんでだろ…。

また考え込んでいる私は



「長太郎じゃねーか」



とゆう宍戸の声でハッとした。



「あ、宍戸さん!…と、昨日の!」

「? なんだ、知ってるのか?」

「うん。昨日リオを見つけたとき一緒に居たの」

「へぇ、そうだったのか」

「昨日はどうもありがとね!」

「いえ!そんなお礼なんて…」

「あ。自己紹介してなかったね!苗字名前です。宍戸とは同じクラスです。よろしく」

「ぉ、俺は鳳長太郎って言います!2年生で、宍戸さんと同じテニス部ですっ、よろしくお願いします!」

「長太郎…なにキョドってんだ?」

「ぇ、え?!そ、そんなことないですよ宍戸さん!」

「ほら、また噛んでる」



宍戸と鳳くんが楽しそうに喋ってる。

良いねぇ…微笑ましい先輩と後輩そのものだよ!

と、暖かい眼差しでその光景を見ていると予鈴が鳴ってしまった。



「じゃ、行くか。また部活でな、長太郎」

「はい、宍戸さん!苗字さん、失礼します!」

「じゃぁね鳳くん」



礼儀正しい鳳くんに感動して手を振った。

すると鳳くんもはにかみながらそれにこたえてくれた。

かっかかかかわいい…!!



「良い子だね鳳くんって!宍戸は良い後輩をもったよ!」

「なんだよ、いきなり。まぁ、長太郎は良い奴だけどな」





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