部活から帰ってきた俺を部屋で待っていたのは、
「(今日も傷増えたなー)…っはぁあ!?」
「あ、おかえり」
ポテチとポッキーを食べながら漫画を読んでくつろいでいる名前だった。
「なんでお前がここに居んだよ?!」
「え、いちゃだめなの?」
「いや俺より先に居んのはおかしいだろ」
「なんでさ!」
「俺はこの部屋の所有者だからだ!」
「でも亮のお母さんが「まだ帰ってこないから亮の部屋で待っててもらえる?」って優しい笑顔で言ってくれたんだもん!お菓子くれたんだもん!」
「っあのクソババァァァァァァアア!!!」
「あ、ひどい!亮ママむかしっからすごく綺麗なのに!そんな言い方しちゃだめでしょ!」
「うるせぇ!そんなことどうでもいいんだよ!」
はぁ…疲れてるってのに、なんで言い争いしてんだろ。
体力と気力が無駄に消費されて一気に冷静になった。
「とりあえず出てってくんね?ってゆーか帰れ」
「えー、やだ」
「やだじゃねぇ」
「やだったらやだ!」
「…お前は何がしたいんだよ…」
ガキんときから変なやつだなとは思っていたけど、
それは今でも全然変わんねぇ、むしろ悪化してるんじゃねーかと思うくらいだ。
ったく…少しは成長しろっての。
「亮!」
「だからなんだよ」
「おかえり!」
この、今の名前の笑顔を誰かが採点をするとしたら、きっと100点満点に違いない。
…なんだよお前、もしかしてそれ言うためにわざわざ待ってたのか?
おかえり
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