服装オッケー、髪型オッケー…よし、準備万端★

ぎゃ!こんなことしてる間に……5…4…3…2…1…!


バーンッ


「ツナくーん!あけましておめでとーう!」

「う、わ!苗字さん!?なんで俺ん家に!?」

「だって私が今年初めてゆう“あけましておめでとう”はツナくんが良かったんだもん!」

「えっ…?!」

「おい苗字!テメェ10代目に好き勝手なこと言ってんじゃねーよ!」

「ツナくんに何言おうが何しようが獄寺には関係ないでしょ!おけましておめでと!」

「ッテメ 「夜中なのに苗字元気だな」

「元旦の夜中だから元気なのよ山本!あけましておめでと!」

「ちゃおッス、名前」

「リボーンくん!ちゃおっす!あけましておめでとー!」

「名前も一緒に初詣に行くといいぞ」

「え!ツナくん達これから初詣行くの?」

「ぅ、うん。そのつもりだけど…」

「あたしも一緒に行っても良い?!」

「誰が苗字なん 「おう!行こうぜ」

「やったー!ツナくんもリボーンくんも私が一緒で大丈夫?」

「も、もちろんだよ」

「悪いが俺は家でランボの面倒見とかなきゃなんねーから留守番だ」

「そっか、残念…けどリボーンくん偉いね!」

「まぁな」

「(寒いのと人ごみが嫌で行きたくないくせに!)」

「オイ!俺の承諾は得ねぇのかよ!つーか山本!さっきからいちいち俺の発言の邪魔すんなよ!」

「あははっ。獄寺おもしれーな」

「行こ行こー!」







神社に着くとそれはそれはたくさんの人がいた。まるで夏休みの海水浴場!春のお花見!

夜店も出ててみんなすごく楽しそう、な気がする。年を越すのはなんかスゴイ感があるからね!



「やっぱり人多いな…」

「10代目!歩きやすいように俺が道つくりましょうか?!」

「ぇえ?!いいよいいよ獄寺くん!大丈夫だから…」

「苗字ついてきてるかー?はぐれてねぇかー?」

「大丈夫っす山本隊長!しっかりツナくんの後ろ姿を確認しております!」

「ははっ。けどそんだけじゃ危ねぇから」



と、山本が私の手をとった。

わーお。私ってばあの爽やか野球少年と呼ばれてる山本クンと手つないじゃったよ。

ほんとは可愛いツナくんとが良かったけど!



「ま、背が高いから許してあげるよ!」

「ん?」





人の波に流されつつも私たちはお賽銭を入れた。

私の願いはもちろん、「可愛いツナくんが私の弟になりますように」だ!

これは去年も祈ったけど叶わなかったから再チャレンジ!いやリベンジ!



「ツナくん、しっかり祈れた?」

「うん、一応…苗字さんは?」

「私はバッチリだよ!待ってるからねツナくん!」

「(俺に関わってることなの!?)」

「獄寺と山本も大丈夫ですかー?」

「…おう」

「終わったぜー」

「よしじゃぁ今度はおみくじ引こうか!」





じゃらじゃらと何角形の筒か分かんないけどそれを私は横にブォンブォンと振る。(何度か横にいる獄寺に当たっちゃった。ゴメンネ!)

出た数字は48番。番号を美人な巫女さんに伝えると薄っぺらい紙をくれた。



「ツナくん何だった?」

「吉…」

「良いのか悪いのか分かんないね!」

「苗字は何だったんだ?」

「ふっふーん!これを見よ平民ども!!」

「大吉だ!良かったね苗字さん!」

「ありがとうツナくん!」

「山本と獄寺くんはどうだった?」

「俺は中吉ッス」

「獄寺も中々良いの出したね!」

「うっせ」

「俺やべーかも。凶が出た」

「え!山本、凶?!」

「山本が凶?!意外の中の意外だね!けど大丈夫よ!木にくくりつけとけば良いってゆうし!」

「それか大吉の苗字と一緒にいれば大丈夫そうじゃね?」

「えー!それじゃぁ私の大吉パワーが吸い取られて大吉じゃなくなっちゃうじゃん!」

「そんなカタいこと言うなって!な!」

「(山本って苗字さんのこと好きなの…?それともただの山本節…?)」



それから私たちはちょっとだけ境内の中をぐるぐる回って(来てるはずの京子ちゃんも見つからなくって残念だ…)帰ることになった。



「それではツナくん!山本!獄寺!今日はどうもありがとう!お邪魔しました!また新学期でね!じゃねー!」



私はダッシュでその場から離れた。

別に夜道が怖いわけじゃぁない!年越しで生放送しているお正月番組が見たいだけ!



「ちょっと!苗字さん!?夜中だから一人じゃ危ないよ!」

「オイ!苗字!オイ!!」

「しょうがねぇ奴だな。俺 苗字送ってくわ」



と言って山本は小さくなっていく苗字さんを追いかけた。

山本の足ならきっとすぐ追いつくだろうな。



「ッチ」



横で獄寺くんが小さく舌打ちしたのが聞こえた。





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